<オープン戦:ヤクルト-阪神>◇22日◇沖縄・浦添<虎番が見た>送りバントでも球場は大いに沸いた。阪神の猛打で盛り上がっ…

<オープン戦:ヤクルト-阪神>◇22日◇沖縄・浦添

<虎番が見た>

送りバントでも球場は大いに沸いた。阪神の猛打で盛り上がった試合だったが、いかにも日本の野球場らしい光景が心に残った。

阪神3回の攻撃。無死一塁で、オープン戦初打席の熊谷敬宥内野手(30)はバントの構え。1ボールからの2球目を一塁線に転がした。自らも生きそうな完璧な仕事だった。

浦添のファンからは大きなどよめきと拍手が起きた。「すげえ」の声も聞こえ、観客の興奮がダイレクトに感じ取れた。

沖縄ではめったに見られないプロ野球の試合だ。勝敗をかけた公式戦でもない。ファンはとにかく豪快なプレーを見たいはず…と決めつけるのは早計だ。バントであろうが何であろうが、一流の技術に観客は魅了される。スピードガンに表れない大竹耕太郎投手(30)の直球の威力にも、ファンはざわめき立った。

序盤の犠打に代表される日本の“きちきち”とした野球。メジャーと比較して否定したがるむきもあるが、メジャー流がすべて正解とは思えない。WBCを控えたこの時期に感じられたスタンドの反応が妙に興味深かった。【柏原誠】