ミラノ・コルティナ冬季五輪に県勢で唯一出場した、フリースタイルスキー女子スキークロスの向川桜子選手(34)=富士フイル…

 ミラノ・コルティナ冬季五輪に県勢で唯一出場した、フリースタイルスキー女子スキークロスの向川桜子選手(34)=富士フイルムBI秋田=に地元からも声援が送られた。

 コースにジャンプ台や急カーブ、起伏といった障害が連続するスキークロス。4人同時に滑り、準決勝までは上位2人が勝ち上がる。向川選手のレースは20日に行われ、1回戦で欧米勢に差をつけられて敗退。最終成績は27位だった。

 出身の横手市では生涯学習館Ao―naでパブリックビューイングがあり、約130人が応援。その中にいた父の顕広さん(63)は「転倒せず、滑りきってくれた」と、ひと息ついた。

 昨年11月、海外レースで右すねを骨折。だが、本人も家族も「靱帯(じんたい)が切れてなくてよかった。まだ五輪に間に合う」と励まし合った。「頑固さ、かたくなさがある」と顕広さん。地道にリハビリを続け、アルペンで出た前回の北京大会に続いて五輪の大舞台に立った。

 今季限りで競技の第一線から退く意向を伝えられていたという。「最後が五輪。すごいですよね。頑張ったと思います」と拍手を送り、「いつも競い合うところにいたので、ゆっくり休んでほしい」。

 向川選手は1回戦で敗れながらも、フィニッシュで両手を挙げ、声援に応えた。富士フイルムBI秋田スキー部長で2006年トリノ冬季五輪代表(ノルディック複合)の畠山陽輔さん(45)は自宅で観戦し、「結果にかかわらず、人を引きつける力がある選手。まさしくそんな姿だった」。遠征先にいた角館高時代の恩師で今なお同校監督の藤木剛さん(56)も「残念そうにせず、明るくゴール。あれはうれしかった」と感激していた。(隈部康弘)