昨季は防御率7.96と低迷、3年目の常廣が目指す変化 球場の空気を一変させる投球だった。広島の常廣羽也斗投手が、20日に…
昨季は防御率7.96と低迷、3年目の常廣が目指す変化
球場の空気を一変させる投球だった。広島の常廣羽也斗投手が、20日に日南・天福球場で行われたセガサミーとの練習試合に登板。打者4人をパーフェクトに抑える好投を披露し、「ゾーンの中でしっかり勝負できた」と手応えを口にした。1軍合流を目指し、2軍キャンプでアピールを続けている。
今キャンプ、対外試合では2度目の登板。得点圏に走者を置いた7回途中からマウンドに上がると、3球三振でピンチを抑えた。続く8回も3者凡退。打者4人をパーフェクトに抑える投球でファンの声援に応えた。この日の最速は145キロ。「球速以上に(打者を)差し込めたかなと思うので、球速が149キロとかに上がれば、打者は150キロ以上に感じてくれるかもしれません。そういう部分の基準を上げていきたい」と、球のノビに自信を深めている。
2023年ドラフト1位で入団したが、2年間は思うような結果を残せなかった。即戦力として期待されるも大卒右腕を待っていたのはプロの壁。1年目にプロ初勝利をあげるも、2年目の昨季、1軍昇格したのはシーズン終盤の8月下旬。そこから7試合に登板し2勝4敗、防御率7.96と打ち込まれる場面が目立った。2年間の通算は3勝4敗、防御率6.32。春季キャンプも2軍スタートとなった。
結果を求めるあまり、小さくまとまり過ぎていた。「ピンチになると縮こまってしまい、ボールも先行し自分を追い込んでいました。投げっぷりの良さというか、そういうところを出せなかったのは課題と捉えています」。だからこそ、今は力強く右腕を振る。「多少(球が)荒れても、小手先でコントロールしにいかないように。小さくまとまらず、どんどん腕を振って投げることを心がけています」と、闘争心を前面に出すスタイルを意識している。
プロで感じた1年間投げ抜く難しさ「今までとは違う」
プロで1年間投げ抜く難しさも身をもって学んだ。入団からの2年間で苦労した点を聞くと「(大学までと違い)1年間ずっと試合があるので、その中でモチベーションを保って、その場その場で目標を決めてやっていくところですね」と吐露。続けて「個人の実力があってのチームだなと。それが今までとは違うところで、個人の目標を決めながら1年間やるというのが難しかったですね」と振り返る。
マウンド上での思考もシンプルになった。「『伸び上がっていく球はOK』という風に考えると、仮にボール判定でも許せるなと。同じボールでも『あ、ストライクじゃない、まずい』じゃなくて、『今のはいい球だから続けていこう』という風に考えることができます。そういう考え方も大事かなと思っています」。事実は捉え方次第で、自らの力に変えることができる。
オフには環境にも変化があった。昨年12月から一人暮らしを開始。「寮がいっぱいで、出てくれという感じだったので」と笑いながら明かしてくれた。広島の地名も少しずつ覚えて、広島の街にも馴染んできた24歳。ドラフト1位の肩書きは生涯消えることはない。大きな期待を背負いながらも苦しんだ2年間を糧にして、3年目の今季は実力で1軍の座を勝ち取る覚悟だ。(真田一平 / Ippei Sanada)