<ミラノ・コルティナオリンピック(五輪):スピードスケート>◇20日◇女子1500メートル決勝◇ミラノ・スピードスケート…
<ミラノ・コルティナオリンピック(五輪):スピードスケート>◇20日◇女子1500メートル決勝◇ミラノ・スピードスケート競技場
高木美帆の1500メートル6位は予想を下回る結果だった。どんなに悪い状態でも、最低メダルを取ると思っていたので、電光掲示板の順位を見て言葉を失った。
敗因は挙げたらキリがない。まずは組み合わせが悪かった。最終15組のアウトコースでスタートしたが、対戦相手に恵まれなかった。同走のチェコ選手は遅く、コースを入れ替えるクロッシングゾーンもギリギリだった。相手を2回追いかける形を作れるところが1回しか追えず、もったいなかった。コンマ数秒の争いで、その差は大きかった。
疲労感を隠せなかったことは否めない。22年北京五輪のラストレースは1000メートルで金メダルだった。ただ1500メートルとの500メートルの差は大きく、疲労度が影響しやすい種目が最後に残ってしまった。レースも1100メートルまでは20秒台後半のラップを刻み、全体2位。しかしラスト1周は32秒26と明らかに落ちた。ずっと本人も課題にしていた部分を修正しきれなかった。要因が分からないから道具を変えたり、テクニックを修正して、もがいていた。
銅メダル3つはよくやったという言葉が正解だろうが、もう少し行けたのかなと感じた。僕は金メダルはうれしくて、銀は悔しくて、銅はホッとすると思う。メダルを取れるか取れないかで違うが、彼女の場合はまだ上のメダルが取れた。500メートルはうれしかっただろうが、1000メートル、団体追い抜きは過去の実績を考えれば悔しかったと思う。
本人も「私の挑戦は終わった」と言っていたが、次は後輩たちに技術を伝えてほしい。高木美帆しか知らないもの、経験したもの、作り上げたものは特別。オールラウンダーとして誰も経験していないメダル数を確保して、女性で初めてチームを作った。ぜひこの経験を還元してほしい。(長野五輪男子500メートル金メダリスト)