大舞台でフィギュアスケートを楽しんだリウの姿は多くの人の感動を呼んだ(C)Getty Images ミラノ・コルティナ五…

大舞台でフィギュアスケートを楽しんだリウの姿は多くの人の感動を呼んだ(C)Getty Images

 ミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケート競技で最後の種目となった女子シングルは、アメリカのアリサ・リウが金メダルに輝いた。ショートプログラム3位の成績から、現地時間2月19日のフリーでは150.20点をマーク、合計226.79点で坂本花織、中井亜美の日本勢を上回り逆転で頂点の座を掴んだ。

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 リウの金メダルでフィギュア競技は劇的な締めくくりとなったものの、アメリカチームは今大会、各種目で苦戦が続いた。団体戦を金メダル獲得で滑り出しながら、男子シングルでは“絶対王者”イリア・マリニンがまさかの8位に終わり、アイスダンスでも採点が物議を醸し、世界選手権3連覇中のマディソン・チョック/エヴァン・ベイツ組が銀メダルに終わっている。

 米スポーツ放送局『ESPN』では、リウの金メダル獲得を受け、「氷上でのアメリカ勢にとってジェットコースターのような五輪だったが、これ以上ないほどふさわしい完璧な結末だった」と今大会を総括した。

 同メディアは、五輪開幕前までの評価として、「アメリカは世界選手権で3冠を達成し、ミラノでも大量メダルが期待された」と振り返りながら、「しかし現実は厳しかった」と指摘する。

 僅差での決着となった団体戦、さらにまさかの結末を迎えた男子シングルやアイスダンスの結果から、「波乱の連続だった」と訴え、「すべては最後の女子シングルにかかっていた」と説く同メディアは、「全体としては日本がアメリカより多くのメダルを獲得した。それでも、女子の金はアメリカにとって“復活”を意味した」などと論じている。

 また、フィギュアの国内事情にも言及。「かつて国民的スターを生んだ競技だが、近年は人気が低迷していた」と綴っており、その上で、「新世代の顔になると期待されたのはマリニンだったが、最後に表彰台の中央に立ったのはリウだった」などと強調する。

 だがその一方で、「しかし、重要なのはメダルという結果ではない」と同メディアは主張。一度は引退を決意しながらもふたたび競技の舞台に返り咲き五輪王者となった20歳の快挙を、次の様な言葉で称えている。

「リウの金メダルは、単なる勝利ではない。それは“本来の自分を取り戻す”物語だった」

 SP、フリーと、いずれも五輪の重圧を微塵も感じさせない滑りを披露し頂点に登り詰めている。そのパフォーマンスを目の当たりにした観衆や、アメリカフィギュア界にとっても、あらゆる意味でリウの金メダルは印象深いものとなった。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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