<ミラノ・コルティナオリンピック(五輪):スピードスケート>◇20日◇女子1500メートル決勝◇ミラノ・スピードスケート…
<ミラノ・コルティナオリンピック(五輪):スピードスケート>◇20日◇女子1500メートル決勝◇ミラノ・スピードスケート競技場
女子1500メートルで2大会連続銀メダルの高木美帆(31=TOKIOインカラミ)は3大会連続となるメダルを獲得できなかった。1分54秒86で6位だった。今大会で最大目標に掲げていた種目。終盤までメダル圏内のペースだったが、ラスト1周で失速した。レース後、ヨハン・デビットコーチの胸で号泣した。
レースを終えて「うーん。ちょっと今自分の言葉で表現するのは難しいです」と切り出した。「今まで1500メートルをやっている中で、序盤を攻めるのを取り組んできて。可能な限り攻めるレースをしていたけど、課題としていたラストを超えられないまま終わったかなと思います。整理はついていないところはあります。北京の時もですが、いろんな感情を味わった大会でした」と話した。
取材エリアでは「自分の挑戦は終わったんだな…」と懸けてきた4年間を振り返った。
「1500メートル」をひたすら追求した4年間だった。18年平昌五輪で3つ、22年北京五輪で4つのメダルを獲得した。
前回は1000メートルで金メダルを獲得し、念願の個人種目でも表彰台の頂点に立った。五輪の大会そのものに対する満足感は十分。それでも、心残りがあった。世界記録保持者としての1500メートル金メダルだった。
18年平昌、22年北京ともに銀メダル。特に前回は優勝候補とされながら、2位にとどまった。「1500で金」の思いが、現役続行への背中を押した。
4度目の五輪を目指すと決めてからは、ことあるごとに1500メートルへの思いを口にした。23年には「teamGOLD(チームゴールド)」を結成。それも金メダルのために最短の道と考えた。「このチームを作った動機も、すべて五輪でメダルを取りたいから。1500メートルで勝ちたいから」と明かしていた。
オールラウンダーとして、今大会はすでに3種目に出場。500、1000メートル、団体追い抜き(パシュート)で銅メダルを手にした。「1500メートルで強くなるためなら、1000メートル、500メートル、チームパシュートにも全力で取り組む」。あくまで1500メートルのための助走にした。
1500メートルは短距離のスピードと長距離の持久力の両面が必要になる。「最小限のエネルギーで、最大スピードを出して、どこまで失速させないでゴールまで行けるか、繊細なところがある種目。私はそういうスケーティングをすることが好き」と魅力にとりつかれた。
15歳で10年バンクーバー大会に出場してから、4度目の五輪を終えた。今大会では銅メダル3個を獲得。メダル数を通算10個と大台に乗せていた。本命種目でのメダルは逃したが、悩みながら進んだ北京からの4年間を、しっかりと走り抜いた。
◆高木美帆(たかぎ・みほ)1994年(平6)5月22日、北海道幕別町生まれ。兄姉の影響で5歳からスケートを始める。中3で日本スピードスケート史上最年少で10年バンクーバー五輪出場。18年平昌五輪で団体追い抜き金など3個のメダルを獲得。18年世界スピードスケート選手権総合優勝。19年に1500メートルで1分49秒83の世界記録をマーク。22年北京五輪では1000メートル金など4メダルを加え、夏冬通じて五輪日本女子最多7メダルを獲得。7歳で始めたサッカーでも、U-15代表合宿に参加した腕前。165センチ。