◆ミラノ・コルティナ五輪 ▽フィギュアスケート 女子フリー(19日、ミラノ・アイススケートアリーナ) 女子フリーが行われ…
◆ミラノ・コルティナ五輪 ▽フィギュアスケート 女子フリー(19日、ミラノ・アイススケートアリーナ)
女子フリーが行われ、初出場の中井亜美(17)=TOKIOインカラミ=が銅メダル。17歳298日の中井はフィギュアの日本勢では最年少メダルで、女子では2010年バンクーバー五輪銀メダルの浅田真央以来となる10代での表彰台となった。トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を武器に、2030年大会で金メダルを目指す。
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やや落胆した表情の中井の目に、みるみる涙がたまっていった。フリーは140・45点で9位の表示。「あ、ダメだったのかな…」とよぎった瞬間、自身の順位に「3」が見えた。SP1位から表彰台を死守し、日本フィギュア最年少でメダルを獲得。「正直、現実なのかなって疑いました」。涙を乾かし、上った表彰台は「今までの試合の中で一番輝いている景色でした」と存分に味わった。
17歳で臨んだ初五輪は、最終種目の最終滑走。中庭健介コーチからは演技直前、憧れの浅田真央さんの言葉として「結果よりも、納得する演技」を授かった。「(過度な)緊張はゼロから始まった」と底知れぬ精神力で、SPでは日本女子4人目の五輪成功者となったトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を、フリーでも成功。その後ミスが出て得点は伸びなかったが、思いっきり楽しんだ。「この舞台で2本しっかりと決めることができたのが、とても良かった」と胸を張った。
5歳の頃、10年バンクーバー五輪の浅田さんの映像を見て始めたフィギュアスケート。“代名詞”トリプルアクセルは、3回転5種を習得した小学5年から練習した。中庭コーチが「僕は小学6年の時に、2回転半を一生懸命やっていた選手だった…」と認める才能。だが、当初は3回を回れるか回れないか、から始まった。転んでは膝や腰にアザを作り、父は心配。母からの教え「絶対に諦めない」を身上に練習し、小学6年の地元・新潟での大会で初めて着氷させた。「これから武器にしていきたい」と“相棒”にし、五輪のメダルにつながった。
今季限りで現役引退を表明している坂本と、フィギュア日本女子初のダブルメダル。会見では「花織ちゃんのように、あと2回オリンピックに出たい」と早くも3大会連続出場を見据えた。同学年には、年齢制限で今大会は出場できなかった世界ジュニア3連覇の島田麻央(17)=木下グループ=がいる。島田は4回転を跳ぶ。「4年後は、麻央ちゃんと一緒に出れるように頑張りたい」。切磋琢磨(せっさたくま)の先に、日本の未来がある。(大谷 翔太)