<ミラノ・コルティナオリンピック(五輪):カーリング・日本9-6中国>◇女子1次リーグ◇19日◇コルティナ・カーリング五…
<ミラノ・コルティナオリンピック(五輪):カーリング・日本9-6中国>◇女子1次リーグ◇19日◇コルティナ・カーリング五輪競技場
【コルティナ=保坂果那】日本代表フォルティウスは1次リーグ最終戦で中国と対戦し、9-6の白星で締めくくった。通算2勝7敗で10チーム中8位で終えた。21年に北海道銀行とのスポンサー契約が終了し、チーム存続危機を乗り越えて立った夢舞台。スキップ吉村紗也香(34)は最後に意地を見せ、涙を流して初五輪を去った。
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日本代表フォルティウスの五輪での戦いが幕を閉じた。すでに1次リーグ敗退が決まり、5連敗で迎えた最終戦。大会2勝をもぎ取った。1点リードの第10エンドで、不利な先攻も相手ミスを誘い、2点スチールで勝利が決まると、吉村の目から涙が流れた。セカンド小谷も泣きじゃくる。リード近江谷、サード小野寺はやり切った表情。「スキップとして勝つことができず、本当に申し訳なかったという気持ちと、ここまでみんながついて来てくれて感謝したい」と吉村。悔しさと重圧からの解放に思いがあふれた。
大会通して氷の状態を読むことに苦戦し、五輪独特の会場の雰囲気にも圧倒された。声が通りにくくコミュニケーションも工夫したが、なかなか自分たちのペースをつかめなかった。5度目の挑戦で五輪に初出場した吉村は「本当に幸せだな」と感じながらプレーしたが、「結果を出すって難しいことだな」と痛感した。目標に掲げていた金メダルは遠かった。
前回の北京五輪出場を逃し、北海道銀行からのスポンサー契約が終了された時、チームで今後について話し合った。深夜で店も閉まり、行く先なく駐車場の車内で相談することもあった。資金面など活動への不安を抱えながらも、確認し合ったのは「カーリングをやりたい」という気持ち。21年12月からクラブチームとして再スタートし、ミラノ・コルティナ五輪だけを見つめて駆け抜けた。「あの時諦めなくて良かった。最高の仲間と一緒に頑張ってこれて、本当に幸せだった」と振り返った。
チームはつかの間休み、6月の日本選手権(横浜)に向けて始動する予定。「最後は思いっきり戦えた」と司令塔は涙を拭いながらほほ笑んだ。涙の分、より強くなって、新たな挑戦へ走り出す。
◆保坂果那(ほさか・かな)1986年(昭61)10月31日、北海道札幌市生まれ。13年から高校野球などアマチュア野球を担当し、16年11月からプロ野球日本ハム、17年12月から北海道コンサドーレ札幌を担当。冬季五輪は2大会連続の現地取材で、今大会はノルディックスキーやカーリングを担当。