<ミラノ・コルティナオリンピック(五輪):フィギュアスケート>◇19日(日本時間20日)◇女子フリー◇ミラノ・アイススケ…

<ミラノ・コルティナオリンピック(五輪):フィギュアスケート>◇19日(日本時間20日)◇女子フリー◇ミラノ・アイススケートアリーナ

初出場の千葉百音(もね、20=木下グループ)は4位入賞を果たした。ショートプログラム(SP)に続いてフリーも4位の143・88点とし、合計は自己ベストの217・88点。銅メダルの中井亜美とはわずか1・28点差だった。大きなミスはなかったが、3本のジャンプが回転不足で減点となったことが響いた。「全力を出し切っても届かなかった。言い表しがたい複雑な悔しさ」。無念さをかみ殺しながらも「すごく幸せ」と喜びも込み上げた。

宮城・東北高の先輩の羽生結弦さんを追いかけてきた。初対面はアイスリンク仙台で競技を始めた4歳。「ゆづる兄ちゃん」「もね」と呼び合った。氷上では鬼ごっこで遊び、追いつけるようにゆっくり滑ってくれた。五輪を志したのも羽生さんがきっかけだった。8歳の頃に夢中になった14年ソチ五輪。フリーで「ロミオとジュリエット」を滑り、日本男子初の金メダルをつかむ姿に「全身全霊で演じている。心が突き動かされた」と憧れた。

夢を追い「練習の虫」になった。中学まで指導した浪岡秀コーチは「泣きながらずっと練習していた」と振り返る。「今日は帰っても大丈夫だよ」と促しても「ジャンプを○回跳ぶまで帰りません」と譲らなかった。小学5年生までは全国的に無名だったが、その年の秋以降に猛練習が結実。半年足らずで5種類の3回転ジャンプを習得すると、一気に飛躍した。昨季は世界選手権で銅メダルをつかむまでになった。

ソチから12年。この日のフリーでは、羽生さんと同じ「ロミオとジュリエット」を舞った。表現面などを示す演技構成点は全体3位。磨いてきた美しい滑りは、夢舞台でも高く評価された。「何度でも思い返したい。そういう試合だった」。まだ20歳。初五輪での悔しさも喜びも、全てをこれからの人生につなげていく。【藤塚大輔】

◆千葉百音(ちば・もね)2005年(平17)5月1日生まれ、仙台市出身。東北高を経て、24年から早大。4歳の時にアイスリンク仙台で競技を始め、23年5月に練習拠点を京都に移して木下アカデミーに所属。趣味は読書と刺しゅう。身長156センチ。