フィギュアスケートの女子フリーは19日(日本時間20日)、ミラノ・アイススケートアリーナで行われ、ショートプログラム(SP)3位のアリサ・リュウ(米国)が、150.20点をマーク。合計226.79点で金メダルに輝いた。一度は引退したものの、2年前に復帰した20歳に称賛の声が集まっている。
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■会場がまるでダンスフロアに
アリサ・リュウがフリーで使用したのは、1970年代から80年代に“クイーン・オブ・ディスコ”と称されたドナ・サマーの名曲「マッカーサーパーク」。テンポが上がるにつれて手拍子は大きくなり、会場はまさにダンスフロアの様相を呈した。
緊張を感じさせないリュウは、ジャンプも予定通りすべて成功。完璧な演技でフリー1位となる150.20点をマークし、日本勢を上回った。
フィギュア女子で米国選手の金メダルは、2002年ソルトレークシティー大会のサラ・ヒューズ以来、24年ぶり。この快挙に米国のレジェンドたちも称賛の声を寄せた。
22年北京大会の金メダリスト、ネイサン・チェン氏は米メディア『Yahoo Sports』を通じて「五輪金メダリスト、アリサ・リュウ……なんて響きのいい言葉なんだ」と語り、「私は彼女を本当に誇りに思っている。米国も彼女を誇りに思っているだろう。彼女はしっかりと集中して、自分がやりたかったプログラムをやり切った。彼女が感じている喜びや高揚が伝わってきた。彼女の辞書に“プレッシャー”という言葉は存在しないんだ」と伝えた。
■メダリスト興奮「鳥肌」
そして、「彼女が金色のドレスで滑りに出てきた瞬間、私は『ああ、これは“アリサの五輪”になる』と思った。金メダルに輝くとね」と、演技前にすでに勝利を確信していたと明かした。
15歳で98年長野大会に出場し、金メダルを獲得したタラ・リピンスキーも自身のSNSを更新し、リュウの演技に言及。「アリサ、あなたは本当に魔法をかけたようだった! 氷上で純粋な喜びと情熱がどんなものかを、あんなにも自然に見せてくれて鳥肌が立ったわ。氷の上でも外でも、完全に“あなたらしさ”を貫いているところが大好き。私たちみんなにとってのインスピレーションよ」と称賛した。
リュウは他の選手とは一線を画す存在。13歳で全米選手権を制し、「天才少女」として米フィギュア界の期待を一身に背負う存在に。競技大会で4回転ジャンプを初めて成功させた選手としても知られるが、22年北京五輪では6位に終わった。
同年の世界選手権で銅メダルを獲得すると、その直後に引退表明。一時競技から離れるが、24年に復帰すると、25年の世界選手権で優勝。「天才」は見事に復活した。
ヘアスタイルや口の中のピアスも含め、自分の信条に正直なスターとして通っているリュウ。今後も目が離せないスケーターだ。
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