(19日、ミラノ・コルティナ冬季オリンピック〈五輪〉フィギュアスケート女子) モニターに得点が映った。中井亜美は、自分…

 (19日、ミラノ・コルティナ冬季オリンピック〈五輪〉フィギュアスケート女子)

 モニターに得点が映った。中井亜美は、自分の名前の横に「3」という数字を見つけた。銅メダルだ。現実かと一瞬疑ってから、両手をあげて喜んだ。隣を見たら、中庭健介コーチが涙を流していた。

 4歳の時にテレビで見た浅田真央さんに憧れて、スケートを習うことにした。

 始めたての頃から、日記やノートを毎日書くように先生に言われていた。何が良かったのか、悪かったのか。自分なりに考えるとコーチがコメントを書いてくれた。

 今でも小学校低学年の頃のノートをたまに読み返す。「全部ひらがなで、先生がたくさん書いてくれているのがうれしくて、1人で泣いてしまいます」

 そのノートには五輪マークや「絶対あきらめない」という言葉も書いてある。

 浅田さんも得意としたトリプルアクセル(3回転半)ジャンプ。中井も小学生の頃から取り組んできた。「どうしても練習でうまくいかない日があっても、何度も挑戦することを大事にしてきた」

 この日も練習ではなかなかうまくいかなかった。それでも、本番では成功させた。

 「この舞台でトリプルアクセルを決めるのが一番の目標だった。夢だったメダルも獲得できてうれしい気持ちでいっぱい」

 浅田さんが2010年バンクーバー五輪で銀メダルを獲得したのは19歳。22年の北京五輪では、男子の鍵山優真が18歳で銀メダルだった。中井は17歳。憧れの人たちの記録を塗り替え、日本フィギュア史上最年少のメダリストになった。(内田快)