ミラノ・コルティナ五輪のノルディック複合団体スプリントが2月19日、プレダッツォとテーゼロで行われた。今季限りでの引退を…
ミラノ・コルティナ五輪のノルディック複合団体スプリントが2月19日、プレダッツォとテーゼロで行われた。
今季限りでの引退を表明している渡部暁斗(37=北野建設)が山本涼太(28=長野日野自動車)と組み、6位入賞を果たした。
2006年のトリノ五輪から6大会連続出場を続けた渡部の五輪キャリアが、20年の時を経て幕を閉じた。
渡部暁斗がオリンピックラストランで6位入賞 20年のキャリアに幕
雪の中で魂の走り見せる
前半の飛躍で日本は3位につけた。首位ドイツと21秒差で後半のクロスカントリーをスタート。
雪が降りしきる過酷なコンディションの中、渡部は中盤まで先頭集団に食らいついた。
8周目、山本がドイツ選手の転倒に巻き込まれるアクシデント。それでも最後まで諦めない。
新雪にスキー板が埋もれるほどの悪条件でも、37歳のレジェンドは魂の走りを披露した。
6度目の五輪で集大成の戦い
バルディフィエンメは渡部にとって特別な場所。2012年、W杯で初優勝を飾った思い出の地だ。
「勝てると証明できた瞬間。ターニングポイントになった」。
通算55戦目での初勝利は今も鮮明に記憶に残る。
6度の五輪で積み重ねたメダルは4個。ソチ2014と平昌2018で銀メダル2個、北京2022で銅メダル2個を獲得した。
「飛んで走れる」理想像を追い求め、日本ノルディック界を牽引し続けてきた。
【画像】バトンは渡部暁斗から山本涼太へ 複合団体「面白いレース」で6位
競技への愛と海外からの称賛
「良いジャンプできなかったけど、クロスカントリーではスキーが滑ってくれた」とレース後に振り返った渡部。
「久々にワクワクして走れた」。厳しい結果の中にも、競技への純粋な愛情がにじんだ。
海外勢からのリスペクトも厚い。イタリアのピッティンは「最高のスポーツ選手。常にフェアで、笑顔で最高レベルのスポーツを実践している」と称賛を惜しまなかった。
20年に及ぶ五輪の旅が終わった。山本や谷地宙ら次世代が、その背中を追う。
日本ノルディック複合の新たな章が、今始まる。