(17日、ミラノ・コルティナ冬季オリンピック〈五輪〉スピードスケート・女子団体追い抜き) メダルをかけた米国との3位決…
(17日、ミラノ・コルティナ冬季オリンピック〈五輪〉スピードスケート・女子団体追い抜き) メダルをかけた米国との3位決定戦で、野明花菜(立大)に今大会初めての出番が回ってきた。
準決勝での敗戦から、3位決定戦までの間は約1時間40分。消耗した堀川桃香(富士急)に代わり、五輪初出場の21歳が起用された。
緊張で「頭が真っ白」のまま、隊列の2番手でスタートを切った。序盤の加速でつまずいたり、最終周回でバランスを崩したり。それでもなんとか持ちこたえ、相手チームより早くゴールラインを通過した。
日本にとっては2018年平昌五輪の金メダル、22年北京五輪の銀メダルに続く3大会連続での表彰台だ。
過去2大会のメンバーには、平昌五輪マススタート金メダルの高木菜那ら、個人でも世界レベルの選手がそろっていた。だが、引退した高木菜らが去った今、過去2大会を知るのは31歳の高木美帆(TOKIOインカラミ)と29歳の佐藤綾乃(ANA)。佐藤も近年は個人での成績が振るわない。
追い抜きのライバルとなるオランダとカナダには、今季のワールドカップ(W杯)優勝者や表彰台経験者がそろう。一人ひとりの力量差を埋めるためのチームづくりを、日本は進めてきた。
野明はその象徴的な存在。周りのリズムに合わせて滑るのが得意で、ブレード(刃)が接触するすれすれまで前の選手に近づき、背中を押せる。団体追い抜きに欠かせない特性の持ち主だ。
1回戦、準決勝を滑った22歳の堀川も、団体追い抜きで五輪に臨むのは今大会が初めて。高木、佐藤との連係を深めるために昨年、2人が所属する「チームゴールド」へ加入し、トレーニングを重ねてきた。
今季のW杯では2季ぶりの優勝を果たすなど、着実に階段を上ってきたからこそたどりついた銅メダルだった。
ここまでの取り組みにヨハン・デビットコーチは胸を張った。「個人の能力は最強ではないかもしれないが、一つのチームとしてはどこにも負けない最強のチームをつくれた」
4年後を見据え、野明は言った。「先輩たちがつないでくれて立ったスタートライン。また強くなって戻ってきたい」(松本龍三郎)