<ミラノ・コルティナオリンピック(五輪):スノーボード>◇男子スロープスタイル決勝◇18日◇リビーニョ・スノーパーク初出…

<ミラノ・コルティナオリンピック(五輪):スノーボード>◇男子スロープスタイル決勝◇18日◇リビーニョ・スノーパーク

初出場の長谷川帝勝(20=TOKIOインカラミ)が銀メダルを獲得した。予選9位ながら1本目に大技を成功させ82・13点を記録。この種目では日本勢初となるメダルを獲得した。ビッグエア銀メダルで予選4位の木俣椋真(23=ヤマゼン)は、72・80点で11位だった。金メダルは蘇翊鳴(中国)で82・41点、銅メダルはジェーク・カンター(米国)で79・36点だった。日本のメダル数は1大会最多を更新する20個目となった。

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白銀に笑顔の花が咲いた。表彰台で長谷川はメダルを誇らしげに持ち上げた。

「一番はホッとしたというか。ビッグマウスの割に今年は不運もあって結果が出せていなかった。あきらめずに小さなことをコツコツとやった結果がこういうところに身を結んだ」

そして胸に去来したのは感謝の思い。「シルバーメダリストとしてここに立てたのは、努力できる環境を作ってくれた周りの人のおかげ」。そう言って優しいまなざしを浮かべた。

決勝1回目。4番目に登場した長谷川は安定した滑りでジブセクションを突破し、後半のジャンプセクションへ。最初に「キャブ1440(4回転)」で鮮やかに宙を舞うと、最終6本目のトリックは「バックサイドダブルロデオ1260(3回転半)」を決めてガッツポーズ。159センチと小柄だが、低い重心からピタリと止めた着地。丁寧な滑りも評価され82・13点をマークした。

2回目、3回目は記録を伸ばせなかったが、前回銀メダリストの蘇翊鳴にわずか0・28点差という僅差を保ち、銀メダルを手にした。「歴史に名前を刻めたんじゃないかな。ただ3本目のレールをしっかり決めて、2本目のランもつなげられたら金メダルも夢じゃなかった。悔しさだったり反省すべきところもあります」。努力の天才は、さっそく次への糧を口にした。

パーマがかかった髪形は美容師の父が手がけてくれた。その父が見守る前で、日本スノーボード界に初の快挙をもたらした。スロープスタイルは14年ソチ大会から採用され、男女通じて日本勢初の表彰台だ。しかも長谷川はビッグエアでは11位に終わっただけに、その雪辱も果たした。

「自分のイキイキとした滑りを一番見せたかった。お父さんとお母さんの前でメダルを取れたことがすごくうれしい。親孝行ができました」。新たなヒーローが誕生した。

◆長谷川帝勝(はせがわ・たいが)2005年(平17)10月23日、愛知県生まれ。クラーク高出身。サッカーにも取り組みながら、小学5年でスノーボードに専念。練習の虫として知られ、海外のスキー場では誰よりも早く滑り始めて、最後まで残って黙々と鍛錬。読書で息抜きし、瞑想(めいそう)も取り入れる。自身の名前にちなんだ虎のデザインが描かれたヘルメットを着用して戦う。159センチ。

◆スノーボード・スロープスタイルのルール コースに設けられたジャンプ台やレールなど障害物を滑りながらジャンプなどの技を繰り出して競う。3人の審判員が全体の構成、6人がジャンプや障害物など各セクションを採点して、合計得点で優劣を決める。予選の試技は2回で上位12人が決勝に進み、決勝は3回滑る。予選、決勝いずれも最も得点が高い1回の演技で順位を決める、ベストスコアが採用される。