◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」 1月からスポーツ担当になり、将来有望なアスリートに話を聞ける機会が増えた。なかでも…

◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」

 1月からスポーツ担当になり、将来有望なアスリートに話を聞ける機会が増えた。なかでも、もっと多くの人に知ってもらいたいと強く感じたのが、今春にプロテスト受験を予定するボクシングの藤木勇我(18)=大阪・興国高3年=だ。

 元プロボクサーを父に持ち、小学1年からスパーリング大会などに出て腕を上げた。高校では出場した6度の全国大会(選抜、高校総体、国体)を全制覇。23年アジアジュニア選手権、24年U―19世界選手権も制した。ライト級(60キロ以下)を主戦場とした昨年は、11月の全日本選手権に、ほぼ減量の必要がないウエルター級(65キロ以下)でエントリー。大学生や社会人にまじって優勝し、9冠獲得となった。

 3年間の戦績は49戦全勝33RSC(レフェリーストップコンテスト)。足を使って相手の動きを見切り、攻撃を組み立て、隙あらば倒しにいく。プロっぽいスタイルでタイトルを積み上げてきた。同じく高校時代にアマ日本王者となった世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(32)=大橋=と比較する声が出てくるのも当然だろう。

 「リング上の2人にしか分からない距離感があって、駆け引きが楽しい」と語る表情には、真っすぐなボクシング愛がにじみ出る。部活引退後も練習漬けの日々を送る“浪速のモンスター”は、憧れの井上尚とは軽いスパーリングで拳を交えたことがあり「自分も同じようになりたい」と目を輝かせる。

 プロ初陣はフェザー級(57・1キロ以下)かスーパーフェザー級(58・9キロ以下)となる見込み。さらに成長し、世界の大舞台に立つ日を楽しみに待ちたい。(スポーツ担当・吉村 達)

 ◆吉村 達(よしむら・とおる) 1999年入社。昨年まで競馬担当。