(17日、ミラノ・コルティナ冬季オリンピック〈五輪〉フィギュアスケート・女子シングル・ショートプログラム) 夢をかなえる…
(17日、ミラノ・コルティナ冬季オリンピック〈五輪〉フィギュアスケート・女子シングル・ショートプログラム)
夢をかなえるのは、最初のジャンプだった。
中井亜美(TOKIOインカラミ)がトリプルアクセル(3回転半)に果敢に挑み、着氷した。
「本当に、夢がかなったぐらいのうれしさがあります」
2010年バンクーバー五輪銀メダルの浅田真央さんに憧れ、小学5年から練習してきた大技だ。
前日の公式練習後の抱負で、改めて触れた。
「(浅田さんが)五輪でトリプルアクセルを降りているのを小さい頃、テレビで見ていた。その舞台に自分自身が立てるのは、すごくうれしい」
150センチの小柄な中井のジャンプに高さはない。代わりに、踏み切り直前までのスピードをジャンプにつなげるキレがある。
日本女子が五輪の舞台で成功させたのは、伊藤みどり、浅田、樋口新葉に続く、史上4人目の快挙だった。
「この大舞台で着氷できたことで、テレビで見ている方たちが、自分が(浅田さんに)憧れたように憧れてくれたら、うれしい」
冒頭で波に乗ると、ルッツ―トーループの連続3回転につなぎ、17歳の笑顔がはじけた。後半の3回転ループも着氷させ、演技を終えた瞬間に両腕を力強く突き上げるガッツポーズ。満足感があふれ出た。
「結果重視で今回の五輪に来ているわけではないので。最後の瞬間まで本当に楽しめたらいい」
初出場の重圧とは無縁。五輪を楽んだご褒美は、昨年10月のグランプリシリーズのデビュー戦となったフランス大会で出したショートプログラム(SP)の自己ベスト78.00点を塗り替える、78.71点だった。(稲垣康介)