阪神前監督の岡田彰布オーナー付顧問(68)と、日本ハム・新庄剛志監督(54)のぶっちゃけ対談の第2回は、互いにプロで培…

 阪神前監督の岡田彰布オーナー付顧問(68)と、日本ハム・新庄剛志監督(54)のぶっちゃけ対談の第2回は、互いにプロで培った技術論を交わした。新庄監督は紙にメモしてきたことを大先輩にぶつけ、采配や指導へヒントを得た様子だった。

  ◇  ◇

 (突然、新庄監督がポケットから紙を出して、自ら書いたメモを取り出して確認し始める)

 日本ハム・新庄監督(以下、新庄)「岡田さん!僕、聞きたいことがあって。無死一、二塁でのバントありますよね?あれ、基本的に(転がすのは)やっぱりサード側ですか?(ソフトバンクの)今宮くんが400犠打して、サード側が4つしかないんです。ピッチャーとファーストの間に、(高いバウンドを手で表現しながら)こういうバントをやったら進められるっていう考えで成功してるから。サード側、難しいじゃないですか」

 (岡田顧問は守備側の目線で意見を述べる)

 阪神・岡田オーナー付顧問(以下、岡田)「一塁最強説にせなあかんねん、守備で。俺が監督の時、毎年のように一塁ゴールデングラブ賞よ。大山も新井もシーツも。だから、ファーストは重要なんよ。右投げでな」

 新庄「じゃ、うちは清宮くん。うまくなったんで」

 岡田「だからファーストが守備良かったら、(打者はバントを)サード側にしよんねん」

 新庄「サードにさせないために、ピッチャーに投げるコースとか意識させなくていいですか?」

 岡田「基本的にファーストが強力やったら、アウトコースに強いボールを投げたらサード側にバントするんは難しいよ」

 新庄「じゃあ、そっからバントを2回失敗します。続行ですか?」

 岡田(即答で)「続行」

 新庄「またバント?打たせないんですか?」

 岡田「三振でもええから。(当初はバントで走者を進めることが目的なのに)いらんことするからゲッツーになんねん」

 新庄「確かに!」

 岡田「バントはなかなかゲッツーにならんよ」

 新庄「岡田さん、結構バント(のサインを)出してました?」

 岡田「基本的に成功せんと思ったら、打たす」

 新庄「うーん!うまい、下手でね。はいはい」

 岡田「なんていうかなあ、相手があんまり警戒してない選手が、バントがうまいやつになってくんで。本当にバントを警戒されたら、なかなか成功せえへんよ。相手が『この場面は絶対にここはバント』っていうところでシフトとか考え出すとね、成功せえへんよ。なんぼうまいやつでも」

 (続けて)

 「だから基本的にバントは七回で無死一、二塁ぐらいなったらやるけど、俺は失敗すると思ったら代打で打たせたいな」

 新庄「あぁ…。ダブルプレーでも仕方ないと」

 岡田「(サインが)『打て』の方が、次のバッターは楽なんよ。(前打者が併殺で)2死三塁の方が打ちやすいやんか。逆にバント失敗して、1死一、二塁でランナーが残った方が次のバッターは打ちづらいやろ?」

 新庄「はいはいはい」

 (ここで新庄監督が再びメモを取り出す)

 新庄「あと、バッティングなんですけど、タイミングを取って岡田さんは手が先でしたか?腰と同時にバット(が出てくるスイング)でした?」

 岡田(再び即答で)「手が先」

 新庄「これね!腰が先と言う人と、手が先と言う人で分かれるんすよ」

 岡田「腰が先っていうのはね、(バットが遅れて出てくるから)みんなファウルになる」

 新庄「でも、田淵さんは腰と言ってましたよ」

 岡田「あれは。うねり打法やんか」

 新庄「掛布さんは…。手って言ってたような」

 岡田「手や、手や」

 新庄「あ、やっぱり手ですか」

 岡田「手で打ちにいかな。俺はグリップで打ちにいけって言うから」

 新庄(グリップを先に出すスイング動作を見せながら)「ああ、こうね。真弓さんも言ってた。グリップをボールにぶつけにいけって」

 岡田「グリップエンドを下に持ってこんとな」

 新庄「なるほどねえ」

 岡田「今の打者はグリップエンドが上向くから。だからポップフライになるのが多いやろ」

 -新庄監督はどちらのタイプなのか。

 新庄「そんなん分かってたら、いい成績残してますやん!(笑)」

 岡田「新庄はどっちかやったら、ヘッドで打つ方やもんな」

 新庄「僕は(コーチが)柏原(純一)さんだったんで。腰が先に行って、バット後から出てこいって言ってた人なんで」

 岡田「それやったら遅れるから。だから、ヘッドを返すんよな」

 新庄「メジャーに行ってから手になりました。(タイミングが)間に合わんから。ボールが動くから、腰からだったらもう詰まりまくるから、バットが折れて」

 岡田「やっぱり道具で打ちに行かんと。バットで。そのためにバット持ってるやん」

 (新庄監督が岡田顧問の現役時代の打撃フォームを再現。バットが遅れて出てくるようなスイングを見せる)

 新庄「岡田さんはこういうイメージがあったんですけど、聞くと違うんですね」

 (続けて)

 「例えば、無死二塁で岡田さんがバッターで犠牲になって、セカンドゴロ打ちにいこうとか思ったことあります?」

 岡田「もちろんあるよ」

 新庄「基本、引っ張りのイメージがものすごい強かったから…」

 岡田「俺は無死二塁で『打て』なら、『三遊間に打て』って言うわ」

 新庄「インコースにくるからですか?」

 岡田「そう。相手の攻め方は、(右方向に打たせて走者を)三塁に行かさんようにするやんか。バントがないケースではな。わざわざおっつけて二塁ゴロを打ちにいくんやったら、引っ張って広くあいてる三遊間へヒットを打ちにいけ言うわ」

 新庄「じゃあ左バッターもいいんですか。別に三遊間に打っても」

 岡田「打ちにいってもかまへん。状況にもよるけど相手の攻めを見て、進塁打のサインは消したこともあったわ。無死二塁で右バッターに、『最低、セカンドゴロでええな』と思ってるけど、相手にセカンドゴロを打てんような配球をされたら消す。で、消した時は引っ張れのサインで」

 新庄「それは選手も分かっていたんですか?」

 岡田「うん、分かってる。それはサインで決めとった。だからそんなにね、こっちから選手に犠牲になるような打ち方はさせへんわ」