オリンピック(五輪)って、どんなところだろう。 1年前、当時20歳の学生スケーターは想像すらしていなかった。 大けがを…
オリンピック(五輪)って、どんなところだろう。
1年前、当時20歳の学生スケーターは想像すらしていなかった。
大けがを負った左足首には、ボルトとプレートが入っていた。
「やめようかな」
オリンピアンになる未来は、消える寸前だった。
立教大3年の野明花菜。今や、スピードスケート女子団体追い抜き(チームパシュート)で、ミラノ・コルティナ冬季五輪代表の一人だ。不動のエース、高木美帆を後ろから支え、金メダル獲得の鍵を握る。
長野県下諏訪町出身。3歳で氷に乗った。
父も、母も、スピードスケートのオリンピアン。自然な流れだった。
競技を強制されたことは一度もない。好きだった水泳も続けながら、自分の意思で最終的にはスケートの道を選んだ。
中学では母の、高校からは父の指導を受け、めきめきと力をつけた。
同世代で競う国内外の大会で活躍。全日本ジュニア選手権で3000メートル優勝を果たすと、ジュニアワールドカップ(W杯)の500メートルで勝利を挙げるなど、幅広い種目でその才能を発揮した。