目指すは火の玉級! 阪神才木浩人投手(27)が日刊スポーツの単独インタビューに応じ、理想のストレート像を語った。直球が浮…
目指すは火の玉級! 阪神才木浩人投手(27)が日刊スポーツの単独インタビューに応じ、理想のストレート像を語った。
直球が浮き上がるホップ成分の上昇を目指し、沖縄春季キャンプで特訓中。決め球フォークの改良も重ね、目指す最大目標はシーズン200奪三振だ。昨季のセ・リーグ最優秀防御率右腕はさらなる進化を目指し、黙々と腕を振る。【聞き手=只松憲】
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-キャンプは序盤からブルペン投球を重ねている
現時点では上々じゃないですかね。いい方向にいっていると思うし、これからしっかり調整してやっていけたらいいと思います。
-2月上旬のブルペンで確かめていたポイントは
真っすぐの強さです。コントロールどうこうというよりかは、真っすぐで強さが出ているかどうかがまずは一番かなと。
-今季の真っすぐの仕上がり具合は
現時点ではいいと思います。
-直球の理想の軌道は
自分は絶対ホップです。
-打者を詰まらせるような直球
自分がホップ系のタイプなので。それをどこまで追及できるか。詰まらせてフライアウトを取るとか、それが自分の長所でもある。
-直球でファウルを打たせたいという投手もいる
もちろんそれもありますね。カウントによりますけど、こっち(投手)が不利なカウント、例えば2-1、2-0のカウントで明らかに真っすぐだと分かるタイミングの時、真っすぐでファウルが取れるかどうかっていうのが強さの指標になるかなと思います。そこでファウルや空振り、せめてフライアウトが取れる真っすぐが一番いい球かなと思います。
-理想のストレートは
藤川監督のストレートです。監督の現役時代の真っすぐは理想。真っすぐの感じは似ていると思う。僕は監督ほど浮き上がるボールじゃないですけど、理想はあれぐらいの真っすぐが投げたいです。
-第1クール最終日にはブルペンでフォークの特訓
フォークはいろいろ投げながらですね。ブルペンなので感覚を確かめながらやっている感じです。
-フォークの精度が上がれば直球や他の変化球も生きてくる
もちろんです。それが一番。去年は変化球が全然良くなかった。真っすぐは良かったんですけど、変化球が全然良くなかった。相手がある程度真っすぐに振り切っていたとしても変化球に対応される状態だった。そこでフォークが良ければ、追い込んでから(打者は)真っすぐとフォークの両方を対応しないといけない。そうなれば真っすぐでもっと空振りが取れるし、フォークも生きてくる。それが去年は全然できなかった。決め球として元から武器だったフォークをもう1度しっかり磨く。安定感を出していきたいです。
-それでも昨季は防御率1・55で最優秀防御率のタイトルを獲得した
真っすぐはもっと良くなると思うし、スライダー、カーブ、フォークももっとよくなればピッチングもまとまる。もうちょっと圧倒するような投球ができる。磨いていきたいです。
-奪三振数はイニングと同等かそれ以上が欲しい
自分みたいなタイプは三振が取れないとダメです。去年(25年)も一昨年(24年)もイニング以下の三振数なので、少ないよなぁと思った。特に去年(157回で122奪三振)はすごく少ない。やっぱりイニング以上は稼ぎたい。イニングが150~160回だったら、200近く。それぐらい取れるようにっていうイメージでいます。
-イニングと同等から1・5倍近く
それぐらいはいきたいなって感じです。
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【取材後記】最終的には成長意欲が行方を決めるのかもしれない。才木はインタビュー中に藤川監督の浮き上がるような「火の玉ストレート」が理想だと教えてくれた。才木のホップ成分ある直球はどのようにして生まれるのか。理想像の藤川監督も現役時代は結論を出さなかった。
現役のころ、日刊スポーツの取材に藤川監督は「よく聞かれたんですけど、特別にどの選手よりも体のここが優れてるっていうのは、僕は感じたことない」と話している。ただ、ごくわずかな変化も見落とさない準備力と繊細な感覚があった。握りやリリースの強さ、ボールへの圧力が関係した可能性もあるが、打者を圧倒するストレートを追い求める探求心が原点にあった。才木は23年から昨季まで3年間100イニング以上を投げて防御率1点台。飽くなき成長意欲も藤川監督に似ていた。【阪神担当=只松憲】
◆才木の沖縄春季キャンプ 14日の楽天との練習試合(宜野座)で今季初実戦に挑み、1回無失点。直球の最速は154キロを計測し「出力も出ていましたし、フォークの感じもすごくいい。いいことだらけかな」と手応えを明かした。先乗り自主トレ期間からブルペン投球を行うなど精力的に汗を流し、順調に調整を重ねている。
◆才木浩人(さいき・ひろと)1998年(平10)11月7日、神戸市生まれ。須磨翔風では甲子園出場なし。16年ドラフト3位で阪神入団。17年10月5日の中日戦でプロ初登板。20年11月にトミー・ジョン手術を受け、育成契約を経て22年5月に支配下復帰。24年プレミア12で侍ジャパン入り。25年は最優秀防御率を獲得した。189センチ、90キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸2億5000万円。