(15日、ミラノ・コルティナ冬季オリンピック〈五輪〉フィギュアスケートペア) 演じ終えてから10秒以上、木原龍一はうつ…
(15日、ミラノ・コルティナ冬季オリンピック〈五輪〉フィギュアスケートペア)
演じ終えてから10秒以上、木原龍一はうつむいたまま動けなかった。
2人の動きのタイミングが合わず、リフトが途中で崩れてしまった。ブルーノ・マルコットコーチは、「練習中にこのようなミスは見たことがない。一度も」。
世界王者として臨んだここ一番で、ショートプログラム(SP)5位と出遅れた。
万全の準備で、この日を迎えていた。
4年前の北京五輪。団体でメダル獲得という目標を果たした後、調子を落とした苦い経験がある。そこで今回は団体を、個人戦に向けての「トレーニングウィーク」と位置づけた。
団体フリーの直後も、日本の他選手の演技の合間にウエートトレーニングに取り組んだ。その後、2日間のオフを取ってから、再び練習を再開。個人戦に合わせて予定通り、調子を上げてきていた。
今大会では、銀メダルを受け取った団体の表彰台がざらざらとしていて、スケート靴のエッジが刃こぼれするという問題も起きた。その時も三浦璃来と木原は予備の靴を履いていて無事だった。
前回の北京の時もエッジが傷ついたという。「本当に少しだけの傷で、普通の選手なら気にならない程度」と木原。万が一を考えて、三浦とともに対策をしていたことが功を奏した。
木原は4大会目、三浦は2大会目の五輪。経験を重ねてきた。カナダを拠点にストイックに鍛錬も積んできた。団体ではSP、フリーとも世界歴代3位の高得点を出す充実ぶりだった。
「なんでああなったのか、分からない」と木原。三浦は「運も悪かった」。痛恨。肩を落とした。(内田快)