<ミラノ・コルティナオリンピック(五輪):スピードスケート>◇15日◇女子500メートル決勝◇ミラノ・スピードスケート競…
<ミラノ・コルティナオリンピック(五輪):スピードスケート>◇15日◇女子500メートル決勝◇ミラノ・スピードスケート競技場
スピードスケート女子500メートルで、22年北京大会銀メダルの高木美帆(31=TOKIOインカラミ)が、銅メダルを獲得した。98年長野五輪男子500メートル金メダリストの清水宏保氏(51)が本職ではない距離で表彰台に立った高木の強さを分析し、同種目に挑んだ男女短距離陣を総括した。
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高木は非常に強かった。500メートルに限れば、銀メダルだった22年北京五輪よりも完成度が高い。今回は滑りが洗練された。本職の選手と違い、滑りを修正するレースとして臨んだ。ノープレッシャーで挑んだことで感覚を取り戻せた。メダルを取れる実力はあるものの「取れたら御の字」くらいの感覚。滑りに集中したことで、いい結果に結びついた。前半の4組目だったのも大きかった。氷が荒れておらず、ライバルの速いタイムを見ずに済んだ。
1000メートルのパフォーマンスは70点くらいだったが、今回は80点。経験値の低さを考えれば90、100点をあげても良いくらい。氷を蹴りたいポイントで蹴れていて、スタートの100メートルも、コーナーワークもきれいな滑りに見えた。笑顔を見せており、充実感のあるレースだったと思う。中長距離が得意だが、スケーティング技術が高いので、スタートさえハマれば短距離でも速い。今季ずっと苦労してきたが、五輪で結果を出すのは本当にすごい。
25年から私がアドバイザーとして指導している吉田は、予想以上に悪かった。金メダルは難しくても、銀、銅を取れるタイムは持っている。ピーキングが合わず、いつものスケーティングができていなかった。実力はありながら、五輪独特の雰囲気に振り回された。いつものコーチが五輪期間中はそばにいない特殊な環境で、動揺もあったと思う。試合後は相当悔しそうだった。ぜひ次の五輪まで続けて、リベンジしてほしい。
500メートルのエースは、背負うものが大きく、プレッシャーがかかる。男子の森重も同じで、10位と惨敗だった。自己ベストは33秒94だが、2つ前の組で33秒77と88が出て、闘争心がそがれた。悔しい思いを生かしてほしい。(長野五輪男子500メートル金メダリスト)