サッカーのワールドカップ開催が迫っている。躍進が期待される日本代表だが、多くの好選手が各ポジションにそろう中、大激戦の…

 サッカーのワールドカップ開催が迫っている。躍進が期待される日本代表だが、多くの好選手が各ポジションにそろう中、大激戦の“ホットなポジション”といえば、センターバックだろう。誰を起用すべきなのか、サッカージャーナリストの大住良之が、最新の「序列」を採点!

■ベストの3人に続く男たち

 これらの選手に迫るのが渡辺剛だろう。対人の強さ、ヘディング能力はFC東京時代からの長所だったが、この1年でパス能力が格段にアップしたように思う。リードしている状況での「守備固め」だけでなく、先発出場しても十分役割を果たしてくれるはずだ。

 一方、21歳の高井幸大はぜひともワールドカップに入れておきたい選手だ。1対1の強さ、スピードに加え、最終ラインからのビルドアップで抜群の能力を見せる。次回、2030年のワールドカップでは日本の守備の中心となるべき選手であるのはもちろん、今年のワールドカップで力を発揮してくれれば頼りになる存在だ。

 町田は、昨年8月に左ひざの前十字靱帯断裂という大ケガを負い、現在はリハビリの最中。190センチの長身を利したヘディングの強さとともに左足を使ってのパスに自信を持つ選手だけに、ワールドカップに間に合ってほしいものだ。

 瀬古歩夢は最近の試合で肋骨を痛め、状況が懸念される。パス能力にやや難はあるが、1対1の強さでは圧倒的なものがある。

■他の選手にもチャンスあり

 2025年の日本代表でセンターバックとしてはやや物足りなかったのは、関根大輝と長友佑都だろうか。関根は6月のオーストラリア戦と9月のアメリカ戦に3バックの右で出場したが、「本職」が右サイドバックであることからか、不安定さが目立った。長友は9月のアメリカ戦で3バックの左としてプレー。しかし彼としては最も得意とする左あるいは右のウイングバックで勝負したいところだろう。

 昨年の10試合でセンターバックとしてプレーした12人のうち、現在もJリーグに所属するのは荒木隼人ひとり。9月のアメリカ戦で荒木は3バックの中央でプレー、関根、長友という、ともにサイドバックタイプの選手とのセットだった。所属のサンフレッチェ広島では圧倒的な力を見せており、いざというときには頼りになる存在だ。

 安藤智哉は7月のE-1選手権で活躍し、9月以降継続して日本代表に選ばれた。しかし出場は11月のガーナ戦での交代出場(後半31分、南野拓実に代わって出場、鈴木淳之介が左ウイングバックに回る)だけ。圧倒的なフィジカルの持ち主だが、今年1月にアビスパ福岡から移籍したドイツのザンクトパウリでどこまで経験を積むことができるか。

■JリーグからW杯へ

 だが、欧州だけに目を向けているわけにはいなかい。荒木以外にも、Jリーグにはワールドカップで活躍できそうな選手が何人もいる。鹿島アントラーズの植田直通(31歳、186センチ)、ガンバ大阪の中谷進之介(29歳、182センチ)、柏レイソルの古賀太陽(27歳、182センチ)らは、所属クラブで成熟したプレーを見せており、頼りになる選手たちだ。

 そしてもうひとり、高井とともに近い将来に日本代表の守備の中心になりそうなのが、昨年のU-20代表、今年1月のAFC U-23アジアカップ優勝チームでキャプテンとして高い評価を受け、大宮アルディージャからオランダのAZアルクマールに移ったばかりの市原吏音だ。すでに攻守両面の実力は証明済み。オランダで力を発揮すれば、ワールドカップの日本代表に呼ばれる可能性は十分ある。

 ワールドカップは26人登録。GKを3人、フィールドの各ポジションに2人で23人、残りは必要に応じて3人ということになる。とすると「3バック」の選手は6人から7人ということになる。そこに十数人の実力派がひしめいている。競争は熾烈だ。

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