“ダルのススメ”を説いた。侍ジャパンのアドバイザーを務めているパドレス・ダルビッシュ有投手(39)が宮崎強化合宿2日目の…
“ダルのススメ”を説いた。侍ジャパンのアドバイザーを務めているパドレス・ダルビッシュ有投手(39)が宮崎強化合宿2日目の15日、井端弘和監督(50)にWBCで対戦する相手国のデータを練習から生かすことを提案した。バッテリーにとっては、ピッチクロックやピッチコムの対策にもつながる。全てはWBC連覇のため。より本番に近い想定で練習を行う。
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井端監督がダルビッシュからの提言を明かした。「(投手がブルペンなどで)ただ投げるんじゃなくて、(相手)バッターのイメージを持って(投げる)ということが必要じゃないかと言っていただいた」。一方のダルビッシュは「提案というか、今からある程度みんな(相手国のデータを)洗い出した上で投球練習をしたりとか、監督やコーチの方も分かっている時間が長い方がいいと思う」と意図を説明。この日のグラウンドでは2人で話し合う姿が見られた。指揮官とアドバイザーは密にコミュニケーションを取っている。
相手情報の把握は、今大会の懸念点解消の一助にもなり得る。侍ジャパンは1次ラウンドで台湾、韓国、オーストラリア、チェコと対戦。ダルビッシュは「情報を整理している方が効率よく使えると思う」と、ピッチクロックやピッチコム対策でも有効だとした。昨年11月の強化試合では西武平良がピッチクロック違反となった場面もあっただけに「準備は早くしておいた方がいい」と強調する。
自身の経験に基づいたアドバイスでもある。メジャーでピッチクロック、ピッチコムが導入された当初は「ピッチコムのボタンの配置がなかなか覚えられなかったり苦戦する人が多かったですし。1回ミスをするとパニックになって時間が進んでピッチクロックが残り3秒、2秒とかになったりする」。だからこそ、バッテリーが対戦相手のデータを頭に入れ、サイン伝達をスムーズに行うことが重要だと力説する。
この日も“ダル塾”は大盛況だった。ブルペンに入った伊藤、北山、宮城らに惜しみなくアドバイスを送り、第1クールを締めた。井端監督は「休み明けの日はちょっと早めにミーティングをしてから練習に臨んで、予選で戦う相手をイメージしてやっていこうかな」。ダルビッシュの金言を胸に刻み、第2クールへと向かう。【水谷京裕】
◆ピッチクロックとピッチコム ピッチクロックの制限時間はMLBと同様で投手は走者なしで15秒、走者ありで18秒。打者は残り8秒までに打席に入って打つ準備ができていなければいけない。投手が違反した場合はボール、打者が違反した場合はストライクがコールされる。ピッチコムは投手と捕手の間でサインを伝達するために使う電子機器で、今大会から使用が許可された。
▽若月健矢(30=オリックス) (ブルペンで試したピッチコム、ピッチクロックについて)「どれだけ投手とコミュニケーションを取って、投げたいボールをいち早く出してあげられるかが大事になる」
▽隅田知一郎(26=西武) (ダルビッシュとの初対面でカーブの握りや新球種のシュートについて質問)「本物の人がいるなと。テレビでしか見たことないんで雰囲気というか、球界を代表する日本人投手なのですごいなと」
▽藤平尚真(27=楽天) (ブルペン入りし、ダルビッシュとも会話)「僕はちょっと特殊なフォームなので『思うようにしっかり調整できれば大丈夫じゃない?』と言われた。自信につながるところもあったのでこれからもどんどん話しかけていきたい」