SP首位から8位に転落したマリニン(C)Getty Images ミラノ・コルティナ冬季五輪のフィギュアスケート男子シン…

SP首位から8位に転落したマリニン(C)Getty Images
ミラノ・コルティナ冬季五輪のフィギュアスケート男子シングルで、圧倒的本命と目されながら8位に終わったイリア・マリニンの歴史的失速が、現地時間2月14日までに米日刊紙『USA Today』で特集された。同紙は、この挫折を単なる敗戦ではなく、子供たちにとっての大きな学びだと位置付けている。
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21歳の王者は、フリーで4回転ジャンプを決め切れず2度転倒。会場は騒然とし、優勝候補のまさかの転落に衝撃が走った。だが、同紙は「マリニンの失敗は、子供たちやその親にとっての教訓になる」と強調。続けて「それを『惨事』で終わらせるかどうかは、当人次第だ」と伝えた。
マリニン本人も極度の重圧を認めている。演技後には「五輪のプレッシャーは本当に襲いかかってくる。信じられないほどだ」と吐露。「自分がプログラムのどこにいるのか分からなくなる感覚だった。すべてがあまりに速く過ぎていった。修正する時間もなかった」と振り返った。また「やってしまった。それが最初に浮かんだ言葉だった」とも明かし、自信を持って臨んだ舞台での大崩れに、失意がにじんだ。
記事では、若年層の脳は25歳頃まで完全には成熟しない点にも触れ、「どんな選手であっても、常に成功し続けることを期待できるのか」と問いかけている。さらに、米ノースカロライナ州の名門デューク大学で「Learning to Fail(失敗から学ぶ)」という講義を担当するアーロン・ディニン教授の見解も紹介。「失敗は良いものではない。ただ、悪いものでもない。自然なことだ」との言葉を引用した。
団体戦で金メダルを獲得したマリニンは、五輪という大舞台の経験を手にしたばかり。記事は、今回の挫折を糧にできるかが今後を左右すると指摘し、「私たちはロボットではない」と過去の本人の発言にも言及している。
米バージニア出身のスターは、地元リンクに写真が掲げられているほどの存在だ。『USA Today』は、彼の転倒と再出発の物語こそが、次世代の子どもたちにとって「失敗しても立ち上がれる」という何よりのメッセージになると結んでいる。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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