プロ野球の春季キャンプも後半に入り、あと1週間でオープン戦に入ります。ここまで好アピールしているのが現役ドラフトで日本ハ…
プロ野球の春季キャンプも後半に入り、あと1週間でオープン戦に入ります。ここまで好アピールしているのが現役ドラフトで日本ハムから巨人に移籍した松浦 慶斗投手(大阪桐蔭)です。186センチ103キロの体格から最速155キロを誇る松浦投手は、11日の紅白戦で3三振を奪い、話題となりました。阿部慎之助監督からは左の中継ぎとして活躍を期待されています。
高校1年生のときに語った世代NO.1左腕への思い
松浦投手は中学時代、旭川大雪ボーイズに所属し、130キロ台後半の速球を投げる大型左腕として話題となっていました。大阪で行われた全国大会での投球が大阪桐蔭の関係者の目に留まり、オファーを受けます。そして当時のU-15代表だった池田 陵真外野手(オリックス)からも「一緒に大阪桐蔭で野球をやろう」といわれたこともあって、大阪桐蔭進学を決断します。
1年秋から近畿大会に登板し、威力のある速球を投げ込んでいました。1年冬、大阪桐蔭に取材を行い、松浦投手の投球練習を見ることができました。真っ向から振り下ろす直球は威力十分で、高卒プロ入りは間違いないと思わせる投球でした。
投手を主に指導する石田寿也コーチからフォームについて指摘を受けながら、1球1球を大事に投げている姿が印象的でした。
西谷浩一監督は当時の取材で松浦投手について「立派な体つきをしていますし、大きく育てたいと思っています」と語りました。大阪桐蔭は過去に辻内 崇伸投手(元巨人)、横川 凱投手(巨人)とスケールの大きい左投手を輩出していますが、松浦投手が2人に並ぶ可能性について西谷監督は「それはもちろん。努力次第でそうなる。それを超える投手にしたいと思っています」と期待を込めていました。西谷監督、石田コーチも大きく育てるために、コントロールを気にせず、思い切って腕を振る指導を行っていました。
松浦投手本人に取材すると、自身の投球フォームの課題、ストレートと変化球をどのレベルまで高めたいのか、とても具体的に話てくれ、野球への貪欲な姿勢がうかがえました。そして「最終学年までは150キロを出して世代NO.1左腕になりたい」と語りました。
ただその後は好不調の波がありました。2年生時は先発で140キロ台後半を計測したあとに制球を乱し、3年春のセンバツでは智弁学園戦で先発も4回4失点。自慢の速球は最速141キロにとどまりました。センバツ以降の公式戦ではあまり登板がありませんでした。
高卒プロを呼び込んだ大阪大会の熱投 5年目でブレイクなるか

そして最後の夏。筆者は準決勝から大阪のメイン球場である大阪シティ信用金庫スタジアムに足を運びました。
準決勝の関大北陽戦で、松浦投手は凄まじいボールを投げ込んでいました。彼は8回裏、6対6と同点の場面で2番手として登板しました。8回裏に1点は取られましたが、ストレートの勢いは高校3年間で最も凄まじいものがありました。ストレートの最速は148キロ。延長14回まで投げきり、7回を投げ自責点1の力投でした。すごかったのは平均球速の高さ。ストレート71球のうち、140キロ以上が65球、145キロ以上が24球と、ほとんどが140キロオーバーしでした。
その後、甲子園は2回戦敗退で終わり、松浦投手はプロ志望を明言。2021年のドラフトで7位指名を受けます。最後の夏の投球が指名につながったのだと思います。
日本ハムの4年間で一軍登板はわずか6試合でしたが、昨年は二軍で37回を投げ、35奪三振を記録しており、上昇の兆しが見えていました。
昨年12月の現役ドラフトで巨人に移籍し、松浦投手は自身のSNSでもチャンスと語っていました。
松浦投手のキャンプでの投球を見ると順調に仕上がっています。常時140キロ中盤のストレートは非常に伸びがあり、高めにどんどん投げて空振りを奪うことができていました。さらにマスターしたフォークでも空振りを奪っており、実戦力が大きく高まっています。高校時代は投球フォームのブレが見られて、制球を乱していましたが、プロ4年間で投球フォームに安定感が出ています。
松浦投手は高校時代から並外れた馬力を持った投手で、プロでもしっかりと基礎体力をつけようなので、中継ぎとして多くの登板数が期待できると思います。
昨年、巨人は日本ハムから移籍した田中 瑛斗投手(柳ケ浦)が62試合に登板して、大ブレイクしましたが、松浦投手もそれに続く潜在能力の高さはあります。
怪我なく好投を続け、巨人の投手陣の中心になることを期待しています。