(14日、ミラノ・コルティナ冬季オリンピック〈五輪〉スキージャンプ男子個人ラージヒル) メダル圏外へはじき出されたふが…

 (14日、ミラノ・コルティナ冬季オリンピック〈五輪〉スキージャンプ男子個人ラージヒル)

 メダル圏外へはじき出されたふがいなさを吹き飛ばすのような、2回目のジャンプだった。

 小林陵侑は1回目、31メートルで11位と出遅れた。

 だが、2回目は138・5メートルの大ジャンプ。全体2番目の得点で6位入賞まで順位を押し上げた。29歳の意地だった。

 連覇が懸かっていた9日の個人ノーマルヒルで8位に沈んだ際、「そもそも、そんなにめざしていなかったんで」と言い放った。

 この日は一転、個人戦でのメダル獲得を逃すことが決まると、表情が険しくなった。

 「悔しいですね」

 1月下旬ごろから助走姿勢に狂いが生じ、持ち味の修正力を十分に発揮できていなかった。試行錯誤を重ねる、もどかしい日々。安定して2本そろえるまでは調子を戻せていない。

 前回の北京五輪では個人戦で金、銀二つのメダルを獲得し、この4年間、エースの重圧を背負い続けてきた。「(五輪メダリストの)称号はあったけど、もうなくなったので次頑張ります」

 残る試合は、16日に行われる2人1組の新種目「スーパー団体」。試合後、この日銀メダルの二階堂蓮と組むことが決まった。

 「やっと良い1本が出たので。もっともっとビッグジャンプを出したい」。金メダルへ、日本のエースの底力が問われる一戦となる。(笠井正基)