◆ミラノ・コルティナ五輪 ▽ノルディックスキー・ジャンプ 男子個ラージヒル(14日、イタリア・ミラノ)【バルディフィエメ…
◆ミラノ・コルティナ五輪 ▽ノルディックスキー・ジャンプ 男子個ラージヒル(14日、イタリア・ミラノ)
【バルディフィエメ(イタリア)14日=松末 守司】初出場の二階堂蓮(日本ビール)は合計295点で銀メダルだった。1回目で140メートルのビッグジャンプを見せトップに立ったが、2回目は136メートルと伸ばせず首をかしげた。「悔しー、悔しいっす」と第一声。「2本目失敗してしまった。うまくいけば、というのがどうしても頭によぎってしまった。もしかしたらまた銅メダルなんじゃないかと思った」と振り返った。
今大会で個人ノーマルヒル、混合団体の銅に続く3つ目のメダル。日本ジャンプ陣では五輪歴代最多となり船木和喜、原田雅彦、葛西紀明、小林陵侑ら歴史に名を残す偉大なるジャンパーたちと肩を並べたが、喜びを悔しさが上回った。ジャンパーで世界選手権の出場経験のある父・学さんがこの日も現地で見守った。ノーマルヒルでは歓喜の抱擁を見せた2人だったが、この日は父に抱きつき「ごめん」と謝り、号泣した。
現地で取材に応じた学さんは「堂々と泣いていたのは中学以来かなと思います」と思い返し、二階堂とのやり取りを明かした。
「蓮はしょぼんとしてたから、顔見た瞬間に落ち込んでるなと。だから(ノーマルヒルで)銅を取った時とは違う、もうすごい悔しさを感じた。そしたら向こうから、泣きながら『ごめん』とも言ったので。『そんなことないよ。やってきて、精一杯やってきた結果なんだから喜べって。お前これで満足するんだ』って(伝えた)」
銀メダル獲得したにもかかわらず、二階堂が涙を流した理由も推し量った。
「本人は(1本目を終えて首位に立って)もう楽勝と思っていたんだと思うんですよ。そのぐらい自分でマインドコントロールかけてたんだと思うんですよ。楽勝、楽勝って。言葉汚いかもしれないけど、(取材などで)軽く思われるような言葉を発してるのは、自分でその世界に入って、マインド(コントロールを)かけていたんだと思うんですよね。そのぐらいじゃないと、やっぱり世界で(自分を)貫くのは(難しいから)」
最後に学さんは「初出場の中のこの雰囲気で自分に負けない自分がいて、銅メダルも取りました。シルバーも取りました。ゴールドじゃなかったら悔しいっていうぐらい、これってものすごい成長だと思う」と誇らしげに称えた。