◆サウジカップ・G1(2月14日、キングアブドゥルアジーズ競馬場・ダート1800メートル) 日本から出走した坂井瑠星騎手…

◆サウジカップ・G1(2月14日、キングアブドゥルアジーズ競馬場・ダート1800メートル)

 日本から出走した坂井瑠星騎手=栗東・矢作芳人厩舎=騎乗のフォーエバーヤング(牡5歳、栗東・矢作芳人厩舎、父リアルスティール)が優勝した。この日、日本馬は未勝利。最後の最後に大将格の同馬が、白星を手にした。

 まずまずのスタートを決めると道中は2列目のインにつけた前年王者。4コーナーでは開いた内を突いて、最後の直線は米国のナイソス(2着)との一騎打ちになるかと思われたが、一度も前に抜かせず、そのままゴールを突き抜けた。

 レース史上初の連覇で、優勝賞金の1000万米ドル(約15億6732万9650円)を獲得。自身が国内最高額を更新中の総獲得賞金は約45億6083万4550円となった。これで海外G1は史上最多タイの3勝目。日本馬は2023年パンサラッサ、2025年フォーエバーヤングに続く3勝目となった。

 負けられなかった。最高峰の戦いを制した昨年のBCクラシック以来となる一戦。日本ではJRA未出走ながら圧倒的な得票数で年度代表馬を獲得し、本場アメリカでもエクリプス賞の最優秀ダート古牡馬に輝いた。今年限りでの引退も決まり、王者として臨む集大成の1年の始動戦。しっかりと勝利をつかみ取った。

 これで管理馬を4頭送り出し、3勝目となったのが矢作調教師。自ら手がけたリアルスティールのDNAを受け継ぎ、想像できないような競走生活を歩むフォーエバーヤングについて語る時、自らを重ね合わせることが増えた。

 「だいたい、俺の調教師生活自体が思っていた以上なんだよ。今みたいに勝てるように目指していると言っていても、そんな自信があったわけでもない。目指していただけ」

 「可能性を決めないこと。最高は更新しないといけない。現状維持は衰退するだけ。さらに上を目指さないと。俺の調教師人生がそうだったから」

 国内の枠にとどまらず、世界を舞台に日本の強さを発信する。まさに、トレーナーの理想を体現している馬なのかもしれない。

 この大きな勝利もまだ序章。視線の先にはドバイ・ワールドC(3月28日、メイダン競馬場・ダート2000メートル)が映っている。昨秋のBCクラシックから直行を決めたのも「両方取りにいく」ためのローテだ。サウジC、ドバイ・ワールドCの連勝となれば史上初。もちろん、昨年3着と唯一の敗戦を喫した雪辱の思いもある。様々な思いを乗せ、王者はまだまだ走り続ける。

 坂井瑠星騎手(フォーエバーヤング=1着)「アメージングホースですね。信じて乗りました。全く心配はありませんでしたし、待って追い出しました。重圧はなかったです。喜びだけですね。この馬を誇りに思います。みなさんにありがとうと言いたいです。(日本のファンへ)遅くまで応援ありがとうございました」