大リーグのドジャースは13日(日本時間14日)、アリゾナ州グレンデールでキャンプ初日を迎えた。バッテリー組が集い、大谷…

 大リーグのドジャースは13日(日本時間14日)、アリゾナ州グレンデールでキャンプ初日を迎えた。バッテリー組が集い、大谷翔平と山本由伸、佐々木朗希の日本3選手がワールドシリーズ(WS)3連覇に向けてスタートを切った。

 大谷はブルペンに入り、変化球を交えて27球を投じた。山本は実戦形式の「ライブBP」を行い、佐々木もブルペンで15球を投じた。

 大谷と山本は3月のワールド・ベースボール・クラシックに日本代表として出場する。

 あの春、大谷翔平は勝利に飢えていた。

 前回のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が開かれた2023年当時、所属はエンゼルスだった。大リーグ5年目だった前年に「2桁勝利と2桁本塁打」を達成。投打の「二刀流」をトップレベルへと進化させていた。

 ただ、エンゼルスは勝てなかった。大谷は在籍した6年間で二度のMVPを受賞する活躍を見せたが、一度もポストシーズンに進出できなかった。

 23年に初めてWBC日本代表に選ばれた大谷は、大会前の会見でこう言った。

 「野球を始めてから、1位以外は目指したことがない」

 投打でフル回転して、日本を引っ張った。米国との決勝。最後の打者、米国主将のトラウトを三振に仕留めると、勝てない苦しみから解放されたように、グラブを宙に放った。

 3年の月日の間に、大谷のキャリアは次のフェーズへと移った。

 24年から「スター軍団」のドジャースに加入。それも、10年総額7億ドル(当時約993億円)の超大型契約で。

 金額の大きさは、果たすべき仕事量に比例する。大谷は個人としても、チームとしても、「世界一」という結果を義務づけられる立場になった。

 エンゼルス時代とは対照的ともいえる状況。大谷はそんな重圧にさらされながらも、力を証明し続けた。

 指名打者に専念したドジャース加入1年目は、前人未到の「54本塁打、59盗塁」。25年は投手としても復帰登板を飾りながら、キャリア最多の55本塁打。チームのワールドシリーズ2連覇に貢献した。

 大谷は31歳にして、すべてを手にしたかのように映る。この先の目標はあるのか――。メジャー9年目のキャンプ初日を迎え、こう語った。

 「ワールドシリーズで勝つのも、WBCで勝つのも、そこでMVPになるのも、1回やればいいというものではない。継続して初めて一流の選手だと周りが評価してくれる」

 「1回より2回、2回より3回の方がいい。そういう感じで積み重ねていくことが大事かな」

 この3月に開催されるWBC。ファンは当然のように、日本の2連覇を求める。「勝利を前提とされる日々」を過ごした大谷は、どんな言動で侍ジャパンを鼓舞するのか。(グレンデール=大宮慎次朗)