(13日、ミラノ・コルティナ冬季オリンピック〈五輪〉スノーボード男子ハーフパイプ決勝) 大会2連覇はならなかった。平野歩…

(13日、ミラノ・コルティナ冬季オリンピック〈五輪〉スノーボード男子ハーフパイプ決勝)

 大会2連覇はならなかった。平野歩夢(TOKIOインカラミ)の4度目の冬季五輪は過去最低の7位に終わったが、表情は晴れやかだった。

 「全てがチャレンジでしかないような決勝は、本当に生きるか死ぬかの覚悟で挑んだ」

 悲劇が起きたのは、1月だった。

 五輪前最後の実戦となったスイスのワールドカップ(W杯)で着地に失敗し、板が折れ曲がるほど激しく雪面にたたきつけられた。本人も「終わったと思った」。骨盤などの骨折と右ひざの打撲を負った。

 それでも五輪のスタート台に戻ってきた。突き動かしたのは王者のプライドだった。

 決勝2回目に斜め軸で縦に2回転、横にも2回転半する大技を公式戦で初披露。進化した姿を見せたものの、点数は伸びなかった。「今の状態での全力にはチャレンジできた。結果を抜きにして良い経験だった」

 前回の五輪で金メダルをたぐり寄せた「トリプルコーク1440」の大技は、この4年で自分だけのものではなくなった。決勝で多くの選手が挑んだ。

 自身が14年ソチ五輪から3大会連続で立ってきた表彰台に戸塚、山田の若い2人が立ったことへの感慨もあるに違いない。

 「みんな、ベストな滑りをしてくれた。改めて日本の強さを証明できたと思う。自分も刺激になる」と前を向いた。(山口裕起)