2月…

 2月9日、アシックスが渡邊雄太(千葉ジェッツ)とのアドバイザリースタッフ契約締結を発表。市立船橋高校(千葉県)で『Welcome to the ASICS Family. 1st Meeting with Yuta Watanabe ~Sound Mind, Sound Body~』が開催され、渡邊が同校のバスケットボール部員と交流した。

 高校生のお出迎えを受けながら登場した渡邊は「この度、アシックスファミリーの一員となりました渡邊雄太です。よろしくお願いします」と挨拶。MCを務めるアレックス・ハットン氏とのトークセッションが行われた。

 渡邊は「ちょっと緊張しますね。普段は慣れ親しんだ体育館なのに、(メディアの)カメラが入っていると。でも、頑張ります」と話し始め、アシックスとの契約締結について「率直にこのような機会をいただけたことがすごくうれしいです。今シーズンになってアシックスのバッシュを履き続けていました。これから一緒にアシックスやバスケットボールをとおして、多くのことを子どもたちや、バスケットボールに興味がない方々にも伝えていけたらと思っています」と表明した。

 この日は『NOVA SURGE 3』を着用。アシックスのバッシュは高校生以来だといい、「機能は当時からトップクラスでした。それがさらに進化して、より履きやすいものになっていると感じました」と明かし、「僕はまずバッシュを履いた時の第一印象というか、その時の感覚を大事にしています。これを履いた瞬間に『自分に合っているな』と。動き出した時のクッション性やフィット感も自分には抜群に合うシューズだと思ったので、今シーズンはずっとこのバッシュを履いています」とも口にした。

 機能性だけではなく、「カラーバリエーションが豊富なのもすごくうれしい」。渡邊は試合ごとに着用するバッシュを変えているようで、「色が変わるだけで、自分の気分も変わります。これはローカットのデザインもあり、いろいろなバリエーションが展開されているので、選ぶ時の楽しさもあると思っています」と語った。

 トークの話題はブランド・スローガン『Sound Mind, Sound Body』にもある“心と体”について。ジョージ・ワシントン大学を経て、ドラフト指名外ながらNBAで6シーズンにわたってプレーした渡邊は「競技をする上でどちらも欠かせない」と明かし、自身のエピソードにも触れた。

「特に大学やプロに入りたての頃は、やはり精神的にもまだまだ幼く、試合前にネガティブになるような時期もありました。けど、心の中でポジティブになるだけではなく、実際にポジティブな言葉を発して、自分に言い聞かすことによって落ち着かせていました。シンプルに『俺はできる』とか『俺は十分やってきた』とか。努力してきた自信があったので、それを思い出させてあげるというか、自分自身にもう一度聞かせてあげることはしていました」

 その後、イベントは高校生との座談会に移行。ベンチから出場した時のこと、3ポイントシュートを安定させるコツといったプレー面での話題はもちろん、気持ちが落ちた時の対処法など、渡邊が自身の経験をもとにトークを展開した。最後はシュートの実践ワークショップ。お手本を見せながら、高校生への指導にあたった。

 約90分間のイベントはあっという間に終了。「僕自身にとってもすごく楽しい時間になりました。高校生の皆さんの元気や明るさをもらうことができたので、また明日から僕も頑張れるかなと思います」と振り返り、「今後もこういう機会を増やしていければと思っています。次の機会にみんなと触れ合ったり、話したりできるのを楽しみにしています」と意欲を示した。イベントが開催されたのは試合翌日。それでも、渡邊は疲労の色を見せず、笑顔で高校生と向き合った。

「現役のうちにこういった活動をすることが何よりの力になると思っています。現役引退後のほうが時間はあるかもしれませんけど、現役でプレーしている選手から聞く言葉のほうがすっと入ってくるというか、影響は大きいものがあると思っています。シーズン中は忙しいですけど、だからこそ今しかできないことを続けていきたいです」

「否定的な意見もあった」NBA選手になるという夢を叶え、日本を代表するトップアスリートとしての地位を確立した。次世代を担う子どもたちへ「それぞれ大小があると思いますけど、夢を持ち続けて、それに向かってひたすら努力していってもらえたらと思っています」とメッセージを送った。

取材・文=酒井伸

写真提供=アシックス社

【動画】渡邊雄太がシュート技術を直伝!アシックスとのワークショップで高校生と交流