【ミラノ13日(日本時間14日)=木下淳】祖国への思いは棄却された。26年ミラノ・コルティナ五輪(オリンピック)スケルト…
【ミラノ13日(日本時間14日)=木下淳】祖国への思いは棄却された。26年ミラノ・コルティナ五輪(オリンピック)スケルトン男子のウクライナ代表、ウラジスラフ・ヘラスケビッチ(27)は12日、ロシアの侵攻によって命を落としたアスリートの顔が描かれたヘルメットを着用しようとして、国際オリンピック委員会(IOC)から「失格」とされた処分の取り消しを求めて、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴した。この大会から、初めて五輪開催都市に臨時事務所を設けたCASは翌13日、ミラノで本人から聞き取りをした上で「24時間強」で訴えを棄却した。
CASの臨時仲裁事務所は、ヘラスケビッチが国際ボブスレー・スケルトン連盟(IBSF)および国際オリンピック委員会(IOC)に対して提起した五輪における表現の自由は保障されるが、競技場内では保障されない、との判断を下した。申し立てを却下した。
単独の仲裁人は「ヘラスケビッチ氏の追悼の意には全面的に共感しながらも、IOCのアスリート表現ガイドラインの規定には抵触する」と判断した。
ヘラスケビッチはCASによる聞き取りの後、取材に応じ「IOCの大きな過ちだ」と改めて批判した。
22年の北京五輪では、大会中盤にROC(ロシア・オリンピック委員会)のフィギュアスケート女子、カミラ・ワリエワにドーピング疑惑が発覚。出場の可否を巡る判断が遅れた経緯もあり、CASは今回、五輪期間中の係争を処理するために初めて臨時事務所をミラノに開設。「訴えが起こされてから『24時間強』で裁定が完了した」と強調した。