現地でチェックした野口寿浩氏が変化を説明 身長200センチの大砲候補が復調気配だ。ソフトバンクの秋広優人内野手が宮崎春季…

現地でチェックした野口寿浩氏が変化を説明

 身長200センチの大砲候補が復調気配だ。ソフトバンクの秋広優人内野手が宮崎春季キャンプ第3クールの12日、フリー打撃で快音を連発した。現役時代にヤクルト、日本ハムなど4球団で21年間捕手として活躍した野球評論家・野口寿浩氏は、バックネット裏から入念にチェック。打撃フォームの変更点を指摘し、今季の飛躍に期待を寄せた。

「巨人時代は浅かったトップの位置を、深く取るようになった。その分、インパクトまでの距離をしっかり取れているから、打球がさらに力強くなったように感じます。深く構えると、始動も早めないといけません。だから大きくゆったり振れているようにも見えます」

 低く強いライナーに加え、右翼席への柵越えも連発。左中間フェンス直撃など、逆方向への大飛球も目立ち「これだけの体のサイズですし、飛ばす力を持っていますから、やはり期待するのは長打になる。いい打球を打つようになっていますし、今年は期待できそうな雰囲気があると思います」と昨季以上の活躍を予想した。

 二松学舎大付から2020年ドラフト5位で巨人に入団。1年目の2021年に1軍デビューを果たすと、2022年はイースタン・リーグで最多安打を記録するなど着実にステップアップした。3年目の2023年にプロ初本塁打を放つなど1軍で121試合に出場して10本塁打、打率.273とブレーク。しかし2024年は26試合出場にとどまるなど伸び悩み、昨季途中にリチャードとのトレードで大江とともにソフトバンクに移籍した。

 移籍直後は活躍して脚光を浴びる時期もあったものの尻すぼみ。移籍後22試合で打率.208、1本塁打に終わり、チームの日本一に貢献することはできなかった。

外野に一塁、指名打者でも出場のチャンス

 2024年以降、伸び悩む原因について野口氏は「体が大きいし、内角を厳しく攻められるとしんどい部分が出てくる。考えすぎてドツボにはまったんじゃないでしょうか」と推測。「相手の研究もあって壁にぶつかった部分もあると思います。でも今は、右方向に強い打球が飛ばせています」と復調気配を感じ取っている。

 野口氏が指摘したトップの位置が浅いと、左打者は打ち損じた際に三塁方向へのファウルが増えるという。秋広は最初に構えた位置から捕手寄りにトップの位置を上げて一気に振り下ろす。スイングスピードが上がる分、打ち損じた打球は右方向に飛ぶことが多くなる。結果的に打ち損じても進塁打となるケースも増える。

 トップの位置を固定していないため「最初の構えから引きすぎると、調子を崩すことが出てくるかもしれません」と懸案材料ともなる可能性を秘めるが、まずは持ち味である豪快な打撃を取り戻すことが先決。少なくとも打球の勢いは確実に増している。

 外野も一塁も守れる秋広が今の状態を維持してアピールを続ければ、チャンスが増える可能性は十分ある。中村晃が腰の手術明けという事情もあり「一塁も山川と2人で使われたり、DHもあるかもしれません」と野口氏。巨人移籍後に11本塁打を放ち、定位置をつかみつつあるリチャードに負けていられない。23歳の若きスラッガーが殻を突き破れるか、注目したい。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)