巨人の左腕2人に不安…現地でチェックした野口寿浩氏が解説 紅白戦は無失点に抑えればいいというものではない。巨人は11日、…
巨人の左腕2人に不安…現地でチェックした野口寿浩氏が解説
紅白戦は無失点に抑えればいいというものではない。巨人は11日、ひなたサンマリンスタジアム宮崎で今キャンプ初実戦となる紅白戦を行い、新人3人を含む11投手が登板。7回0-0で引き分けた。現役時代にヤクルト、日本ハムなど4球団で21年間捕手として活躍した野球評論家・野口寿浩氏は、バックネット裏から全投手の投球をチェック。8年目の横川凱投手、6年目の石川達也投手の2死後の投球に注文をつけた。
投手の仕上がりの方が早い時期で、主力のベテラン野手が不在とはいえ、全投手が無失点投球。期待通りの結果にも見えるが、野口氏は納得していない部分があった。見ているのは試合の「流れ」。ほんの些細なことで、野球の流れは大きく変わる。さらなる飛躍を期待するからこそ、左腕2人の不安点を指摘した。
白組の2番手で3回から登板した横川は2回1安打無失点。結果は上々だが、3回は簡単に2死を奪った後に、門脇誠に右前打を許した。野口氏は、安打を許したことより門脇に対してカウント2-0になったことに「ポンポンと簡単に2死となって、次の打者に2ボールとなると『おやっ?』となる。これぐらいの投球はやってもらわないと困る投手。簡単に2死を取ったら、2球目までにストライクが欲しい」と不満顔だ。
門脇に対しては2-0からファウルを挟んで4球目を痛打された。「野球には流れがある。カウント1-1にしても、結果的に打たれることもありますけど、2-0だと完全に打者有利になる。2-1でも打者に余裕がある。その後を抑えて無失点だと喜んでいるようではいけません。シーズンに入れば、そこから相手に流れが移って失点につながることもあります」。
横川は2023年に20試合に登板して4勝8敗。飛躍の足がかりをつかんだが、2024年は3勝止まり。昨年は主に中継ぎで自己最多の25試合に登板して2勝0敗、防御率2.59とまずまずの成績を残したものの、完全に1軍定着はできていない。もう一つ壁を突き破るには、細かい部分での意識を高める必要がありそうだ。
簡単に2死を取った直後の“失態”…「1軍定着の分かれ目」
紅組の2番手で3回から登板した石川は1回無安打無失点。2死から宇都宮に四球を与えたものの、捕手・大城が宇都宮の二盗を阻止して結果的に3人で封じた。ただ、石川も4球で2死を取った後に、カウント2-0とした挙げ句に四球。「阿部監督が一番嫌いなパターンじゃないでしょうか。せっかく簡単に2死を取っているのに、流れを失いかねません」と首をかしげた。
石川はDeNAから移籍1年目の昨年、開幕ローテーション入りを果たし、プロ初勝利を含む5勝4敗、防御率2.14を記録。自己最多41試合に登板したが、5月以降は中継ぎでの起用となっていた。先発も中継ぎもできる貴重な左腕だけに、2死から俊足の1番打者を簡単に歩かせたシーンに納得がいかないのである。
紅組の4番手で登板し、3者凡退に抑えた赤星優志は2死後の初球にストライクでカウントを整えた。「この辺りに違いがあります。投手有利のカウントに持っていけるかどうか。3者凡退で終われば味方に流れが来ます。結果的に1軍に定着できるか、できないかの分かれ目にもなる。ちょっとしたことですけど、凄く大事なことです」。
1軍に定着するには、結果オーライではいけない。シーズンで結果を残すためには、チームに流れを呼び込む投球が必須。勝負する過程にもこだわる必要がある。(尾辻剛 / Go Otsuji)