◆ミラノ・コルティナ五輪 ▽スノーボード・ハーフパイプ(11日・リビーニョ・スノーパーク) 【リビーニョ(イタリア)1…
◆ミラノ・コルティナ五輪 ▽スノーボード・ハーフパイプ(11日・リビーニョ・スノーパーク)
【リビーニョ(イタリア)11日=宮下京香】男子予選が行われ、2022年北京五輪王者の平野歩夢(TOKIOインカラミ)が、上位12人による決勝進出を決めた。2回の試技で争われ、高得点が採用された。1回目は83・00点で7位。2回目は85・50点をマークして7位で突破した。冬季五輪の個人種目ではフィギュアスケート男子の羽生結弦(14年ソチ、18年平昌)以来、日本人2人目の連覇、日本勢初の4大会連続メダルを懸け、13日(日本時間14日未明)の決勝に挑む。
平野歩は、1月17日の五輪前最後の実戦となったW杯スイス・ラークスで転倒があり、右骨盤など複数個所の骨折、左膝などの打撲と大けがを負った。痛めた左膝は大きさが2倍ぐらいに腫れ、「トイレに行くのも一苦労」と松葉づえや車いすの生活を強いられた。日本に緊急帰国し、リハビリに励んで段階的に練習を再開。「戻れる可能性が1%でもあるならば、ここに来て滑りたい」と諦めずに前を向き、驚異的な回復力を見せてきた。予選の滑りを終えると「自分でもびっくり」と振り返り、「すごいぎりぎりの状態で予選が始まってしまった。今は何とか痛みありきで滑れている状態ですけど」と万全ではないことを告白。連覇に向けては「今までの積み重ねや、やってきたことを信じて、シンプルにやるべきことをやるべきかなと思う。温かく見守っていただければ幸いです」と静かに話した。
ミラノ五輪に向けてイタリア入り後は、8日の会場での公式練習で雪上に復帰し「(技では)痛みが出る方向があった」と全快ではなかったが、3日間の公式練習はいずれも約3時間ずつ滑り込んだ。本来の力を抑えた1、2回転の技を出し、状態回復を願いながら、調整を重ねてきた。執念で4大会連続の五輪の舞台に立ち、決勝に駒を進めた平野歩。奇跡の復活を果たし、五輪連覇の偉業を果たす。
◆平野 歩夢(ひらの・あゆむ)1998年11月29日、新潟・村上市生まれ。27歳。4歳の時、3つ年上の兄・英樹(えいじゅ)さんの影響でスケートボードを始め、その半年後からスノーボードを始めた。2014年ソチ、18年平昌五輪のスノーボード・ハーフパイプ(HP)で2大会連続の銀メダル。新潟・開志国際高を卒業後、日大スポーツ科学部に進学。東京五輪はスケートボード・パーク予選14位で敗退。22年北京五輪HPで日本スノーボード界初の金メダル。165センチ。