<ミラノ・コルティナオリンピック(五輪):フィギュアスケート>◇男子ショートプログラム(SP)◇10日(日本時間11日)…
<ミラノ・コルティナオリンピック(五輪):フィギュアスケート>◇男子ショートプログラム(SP)◇10日(日本時間11日)◇ミラノ・アイススケートアリーナ
【ミラノ=藤塚大輔】ウクライナのキリロ・マルサク(21)がSPに臨み、自己ベストを大きく更新する86・89点を記録した。
「観客の皆さんが私たちを応援してくれているのを強く感じました。それが100%、私の力になりました」
バラード曲の「フォール・オン・ミー」に乗せ、冒頭の4回転サルコーからルッツ-トーループの連続3回転まで全てのジャンプを着氷。演技を終えると、その場で跳びはねて「アンビリーバブル!」と全身で喜びを爆発させた。得点を確認した後は「フォー」と大きな声を上げて隣のコーチと力強くハグ。場内のいたるところで母国の国旗が揺れる中、手を合わせて感謝を伝えた。
母国のウクライナは、前回の北京五輪閉幕から4日後の22年2月24日にロシアから侵攻を受け、今も戦禍が続いている。家とホームリンクを爆撃で破壊されたマルサクは、欧州のリンクを転々とし、現在はフィンランドを拠点に練習。この日はウクライナ・ドネツク地方で軍務に就く父に最高のプレゼントとなる演技を見せ「きっと父に届いたと思います。父が誇りに思ってくれていたらうれしいです」と笑みを浮かべた。
母国については「私たちは強い国です。世界が何を投げかけてきても耐え抜きます。決して諦めません」と純真な瞳をたたえていた。