オリックス育成の元(げん)謙太外野手(23)が10日、難病克服後初の実戦で1安打2打点1盗塁の大活躍で復活をアピールした…

オリックス育成の元(げん)謙太外野手(23)が10日、難病克服後初の実戦で1安打2打点1盗塁の大活躍で復活をアピールした。

昨年9月、静脈に血栓ができて命にも関わる「右鎖骨下静脈血栓症」と診断された。選手生命も危ぶまれたが、投薬治療と懸命なリハビリなどで完治させ、26年初の紅白戦で躍動した。

白組の8番右翼で先発出場。1-1の4回1死二、三塁の好機で、3番手寿賀から右前へ勝ち越しの2点タイムリーを放った。直後の清水の打席では、すかさず二盗に成功。充実の笑みが浮かんだ。「キャンプに来られるかどうか不安な部分があったんで。実戦ももっと先かなと思ったんですけど、初めての紅白戦に出られて本当に意味があると思います」。昨年8月19日の2軍公式戦以来、半年ぶりの実戦で存分に暴れた。

中京(岐阜)から入団して5年目の昨季は代走、守備固めなど1軍で自己最多31試合に出場。だが8月末に右腕の付け根から右肩にかけての静脈に血の塊ができる「右鎖骨下静脈血栓症」を発症。完治させた後も右鎖骨付近に違和感が残り、2軍の高橋打撃コーチと二人三脚で、打撃改造。「ゆったりロングティーを打つような感覚」の新フォームで適時打を決めた。

岸田監督も「体の状態も悪くないみたいで。安心しましたよ」と目を細めた。今季から育成契約になり、背番号は27から127に。「(背番号に百番台の)1はついているんで。またゼロからスタートと思ってます」。支配下復帰へ、最高のスタートを切った。【伊東大介】

◆元謙太(げん・けんだい)2002年(平14)5月17日、岐阜県生まれ。中京から20年ドラフト2位でオリックスに入団。本職は外野手だが、24年から内野守備も鍛え、内外野のユーティリティーとして出場機会をうかがい、昨季は31試合に出場。通算成績は41試合、4安打、1打点、打率1割7分4厘。186センチ、88キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸は1000万円。

◆鎖骨下静脈血栓症 循環器障害で上肢を使うアスリートに多い血栓症。鈍痛などを伴い、合併症の肺塞栓(そくせん)症に進行すると、呼吸困難など命に関わる疾患になる。投薬による抗凝固療法や血栓溶解療法、血栓除去術などの外科手術での治療もある。20年に広島野村祐輔も発症し、外科治療で克服している。