◆ミラノ・コルティナ五輪 ▽ノルディックスキー・ジャンプ 男子個人ノーマルヒル(9日、プレダッツォ・ジャンプ競技場) 初…

◆ミラノ・コルティナ五輪 ▽ノルディックスキー・ジャンプ 男子個人ノーマルヒル(9日、プレダッツォ・ジャンプ競技場)

 初出場の二階堂蓮(日本ビール)が銅メダルを獲得した。1回目で6位につけると、2回目で106・5メートルのビッグジャンプを決め、ガッツポーズ。合計266・0点が表示されると、雪山で吠えた。グレゴア・デシュバンデン(スイス)と同点で、異例の銅メダル2人決着となった。

 北海道・江別市出身の24歳。父・学さんは元ジャンパーで、91年世界選手権代表に入るなど一戦で活躍した。その父に8歳の頃、札幌ジャンプ少年団の体験会に誘われ競技を始めた。バルディフィエメの地は、学さんが世界選手権に出場した縁深い地。父が会場で見守る中、快挙を遂げた二階堂は「父さんの前で取れたのは本当にうれしかった。強く抱きしめました」と感謝した。

 試合後に現地で取材に応じた学さんは「例年は1本良くても1本ダメで、表彰台を何回も逃してきた。今年は『俺大丈夫だから』ってすごく自慢げに言っていた。今日の1本目はちょっと失敗したかなって、めちゃくちゃびびったけど、2本目で巻き返した。かなり成長したなと思う」と目尻を下げた。

 何度も引退危機があった息子を説得して、ここまで来た。「やっぱり引き留めて正解だった。結果オーライで本当に花咲いたなっていう気がする」とこれまでの歩みをかみしめた。「元々、(蓮は)父さん嫌い。『父さん嫌い』っていうのはずっと言っていた。ただ、ジャンプをやっている時は教えてもらっている人だから、という。でもやっぱり、どこまで行っても親子なんですよ」

 最近はメディアを通じて、息子の親への感謝の発言に触れる機械が増えた。「信じられないような言葉ばっかり出てくるから私も驚いている。正直、あれがそんなこと言うんだと。でも今日2人で抱き合った時は、蓮の今まで言ってきたことが全部伝わった」と幸せそうな表情で言った。