◆ミラノ・コルティナ五輪 ▽スノーボード(9日・リビーニョ・スノーパーク) 【リビーニョ(イタリア)9日=宮下京香】スノ…

◆ミラノ・コルティナ五輪 ▽スノーボード(9日・リビーニョ・スノーパーク)

 【リビーニョ(イタリア)9日=宮下京香】スノーボード女子ビッグエア(BA)決勝が行われ、2022年北京五輪銅メダルの村瀬心椛(ここも、TOKIOインカラミ)が日本勢初の金メダルに輝いた。日本勢初の五輪女王になった。

 試合後は「いや~現実じゃないんかってくらい、夢見てるんじゃないかってくらい、ものすごくうれしくて。3本とも攻めた姿勢で挑むっていうのは前から決めていた。最後まで諦めずに挑むことができて良かったですし、皆さんの応援がものすごく届いて、感謝でしかないです。本当にありがとうございました」と笑顔。金メダルの瞬間は「最高でした」と爽快に振り返った。

 前回の22年北京五輪は銅メダル。「銅メダルの時も重たかったんですけど、やっぱり金は違った重みというか、今まで頑張ってきて、全部詰まっているような重みがあって、本当に重たいです」と話した。

 村瀬は、高回転時代の先駆者としてけん引してきた。小学6年時に出た大会でバックサイド(BS)の1080(背中方向に横3回転)の大技に成功すると、世界からの注目を高めたのが、13歳の時の18年冬季Xゲームだ。BA決勝で難しいとされるBSのダブルコーク1260(背中方向から斜め軸に縦2回転、横3回転半)を世界で初成功。「どんな技でも世界で最初にやるということは、強く思っている」。成功者の技の映像を手本に習得できる2人目以降ではなく、村瀬はいつだって「最初」にこだわってきた。初出場した22年北京五輪での銅メダルは、冬季五輪の日本女子最年少17歳での表彰台。男女を通じて日本勢初の五輪メダルをつかんだ。そして、今回のミラノ五輪でも、日本女子初の金メダルだ。 

 北京五輪後も苦境を乗り越えてきた。23年1月の冬季Xゲームで大技を出した際に転倒し、左足首などを負傷。すぐに手術に踏み切り、患部をボルトで固定。同年3月の世界選手権は欠場し、「メンタル的にも落ち込んだ」。友人と山登りに出かけたり、練習の虫がスノーボードと距離を置く時期もあった。それでも同じトップスノーボーダーとして活躍する3歳下の妹・由徠(ゆら)が「ここ(心椛)らしく、楽しく」と声をかけ続けてくれ、エースは雪上に戻った。 

 16日にはスロープスタイル予選が行われる。狙うは2種目でのメダル獲得だ。「人と一つ、違うレベルの滑りをしたい。初めてスノーボードを見た人にも『心椛の滑りはなんか違う。格好いい』と思ってもらえる滑りを見せたい」と村瀬。強豪国・日本のエースが圧倒的な滑りで、主役を演じきる。 

◇村瀬 心椛(むらせ・ここも) 

▽生まれとサイズ 2004年11月7日、岐阜市生まれ。21歳。153センチ。

▽競技歴と学歴 4歳でスノーボードを始め、小学4年時の15年にプロ転向。小学6年時にバッグサイド(BS)1080(3回転技)を決め、注目を集める。13歳だった18年冬季Xゲーム、ビッグエア(BA)を大会最年少(当時)で優勝。同年の世界ジュニア選手権スロープスタイル(SS)とBAで2冠。初出場した22年北京五輪のBAで日本女子の冬季五輪での史上最年少17歳で銅。25年世界選手権BA金、SS銀。岐阜第一高卒。

▽女子初の大技 18年1月に冬季XゲームでBSダブルコーク(C)1260(縦に2回転、横に3回転半技)を大会で初成功。23年9月にBSトリプルC1440(縦に3回転、横に4回転)を大会で初成功。25年11月にBSトリプルC1620(縦に3回転、横に4回転半)を練習で初成功。 

▽家族構成 両親とプロスノーボーダーの妹・由徠(19)