(8日、ミラノ・コルティナ冬季オリンピック〈五輪〉スノーボード男子パラレル大回転) 8日の予選で失格となった39歳の斯…
(8日、ミラノ・コルティナ冬季オリンピック〈五輪〉スノーボード男子パラレル大回転)
8日の予選で失格となった39歳の斯波正樹(TAKAMIYA)が、レース後、自身のSNSで状況を報告した。
予選1回目を終えた後の検査で、スノーボードの板から禁止されているフッ素成分が検出された斯波。決勝進出をかけた2回目は滑ることさえ許されず、しばらくその場にしゃがみ込んだ。
2大会ぶりに戻ってきた、自身2回目の五輪だった。
直後の取材には、「ワックスも板も、普段と同じものを使っている。原因が分からない。現実ではなく夢であってほしい」と困惑した様子で説明していた。
その後、SNSを更新。「滑走面の左足より前方はフッ素検出なし(ゼロ)、それより後方にかけて明確なフッ素反応が確認されています」と検査結果を詳しく説明した。「これまでワールドカップを通じて、同一の板・同一のワックス構成で毎試合フッ素検査を受けてきましたが、陽性が出たことは一度もありません」とも。
さらに、「これは責任の所在を誰かに向けるためではなく、自分が置かれている現実を、正直にお伝えしています」と前置きした上で、「ワックスについては、練習時は自ら作業を行っていますが、大会期間中はプロのサービスマンに正式に依頼し、板の仕上げをお願いしてきました」。
ただ、今回の五輪には異なる事情もあったという。
「宿泊地とワックスキャビンが離れており、加えて、いつも依頼しているサービスマンも事情により別の場所に滞在していたため、物理的・時間的な制約から、今回は便宜的にチームコーチにワックス作業を依頼しました。(エッジ作業は自分で行っています)」
失格となった後に非公式に「フッ素検出機器」を使って再検査したことも明かし、「フッ素は検出されませんでした(陰性)」。
また、「全日本スキー連盟の正式な依頼文書に基づき、ワックスキャビン周辺の監視カメラ映像も受け取りました。映像形式や画角の制約から、第三者の関与を特定することは困難ですが、データ変換後、私自身およびスタッフがそれぞれ確認を行う予定です」と、映像をチェックする意向を示した。
斯波は自身の立場を「私はメダル候補と呼ばれる存在ではありません」とつづり、「そうした現状を踏まえても、誰かが意図的に私を陥れる理由があるとは、正直なところ考えにくいと感じています」とした。
毎シーズン2千万円以上の活動費を自ら集めており、「自ら意図的に禁止物質を使用し、失格になりにいく理由は私にはありません」と強調した。
最後に「多くの報道で『斯波正樹、ワックスの不正使用』と書かれています。言葉としては、規則上は間違いではありません。そう受け取る方がいることも理解した上で、それでも私は、これまで通り競技と正面から向き合ってきたその事実だけは変わらないと、ここに記しておきます」と説明した。(山口裕起)