<ミラノ・コルティナオリンピック(五輪):フィギュア>◇団体◇8日◇ミラノ・アイススケートアリーナペアで愛称“りくりゅう…

<ミラノ・コルティナオリンピック(五輪):フィギュア>◇団体◇8日◇ミラノ・アイススケートアリーナ

ペアで愛称“りくりゅう”の三浦璃来(24)、木原龍一(33)組(木下グループ)が、世界歴代トップの領域に入った。ショートプログラム(SP)に続き、フリー世界3位となる155・55点。現在は国際大会に出場できていないミシナ、ガリアモフ組やタラソワ、モロゾフ組のロシア勢、22年北京五輪金メダルの隋文静、韓聡組(中国)に肉薄した。金メダル最有力候補の世界王者として、15日(日本時間16日)からの個人戦にも弾みをつけた。

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得点を見た三浦が驚きのあまり、椅子から後ろに転げ落ちてしまうほどだった。フリー世界歴代3位の155・55点。従来の自己ベストを一気に7・66点も更新し「155(点)もいただけると思っていなかった。でも自分たちのベストを尽くせば、150は出るかなと考えていた」と大台突入の喜びを分かち合った。

悲願の個人金メダルへ、団体での飛躍が自信になった。前回の北京五輪後、ロシア勢は同国のウクライナ侵攻を受けて、国際スケート連盟(ISU)の競技会から除外された。三浦、木原組はその間、4季で2度の世界選手権優勝。今大会はAIN(個人の中立選手)としてロシア勢にも厳格な審査を経て門戸が開かれたが、ペアに許可が出た組はなかった。“りくりゅう”も北京五輪ではロシア勢3組や、大会後に一時引退した隋、韓組など中国勢2組に続く個人7位。ロシア勢と直接対決がない中で、成長を高得点で証明した。

4年前は団体から個人の調整期間に難しさを感じた。かねて三浦が「タイミングが合わなさすぎて落ち込んでいて、報道陣の方も気を使ってくださっていると感じるほどだった」と振り返るなど、2人で臨んだ初の五輪の象徴的な思い出になっているという。それでも今大会もSP、フリー通しての団体出場を決断し、自己ベストで銀メダルに貢献した。木原は「個人戦に向けても、大きなシミュレーションになる位置付けだった」と手応えが増した。

個人戦ではメダル獲得自体が、日本ペア初の快挙となる。次の課題は木原が三浦を投げるスロージャンプ、2人合わせて跳ぶサイド・バイ・サイド・ジャンプなど、好調な要素の維持となる。五輪4大会連続出場の木原も「もし団体戦のチャンスをいただけていなかったら、個人戦で緊張した中でやらないといけなかった。この1試合を終えられたことが、1つ、自信になったかなと思います」とうなずいた2日間。4年前の教訓を胸に、もう1度ピークを合わせる。【松本航】