NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26ディビジョン1 第7節(交流戦…
NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン1 第7節(交流戦)
2026年2月7日(土)13:00 駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場 (東京都)
リコーブラックラムズ東京 6-13 埼玉パナソニックワイルドナイツ
「焦るのは違うな」。けがから復帰したホープが見せたチャレンジする姿勢
けがから復帰し積極的なプレーをみせたリコーブラックラムズ東京の高本とむ選手。「あとはまだトライが取れていないので。まずはトライを取りたい」
辺り一面に降りしきる雪を見つめながら、高本とむは2年前に自身が出場し、降雪と落雷によって中断もあった全国大学ラグビーフットボール選手権大会決勝戦を思い出していた。
リコーブラックラムズ東京(以下、BR東京)の今季初となる駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場でのホストゲームは、開幕6連勝中と首位をひた走る埼玉パナソニックワイルドナイツを迎えた。雪が降る中での一戦は、あと一歩まで迫りながらも6対13と僅差で敗れた。
三重ホンダヒート戦での負傷から復帰して即メンバー入りとなった高本は、前半から自陣に押し込まれる展開が続いた中で、池田悠希からのパスを受けて「チャレンジしようと思いました」と勢いよく敵陣まで進入。圧巻のラインブレイクを見せて流れを引き寄せた。
出場機会に恵まれなかった昨季を経て、今季は開幕からピッチに立ってアグレッシブなプレーを披露。だからこそ、けがをしてラグビーができない日々に忸怩たる思いを募らせていた。
「試合に出られたのが最後の1試合だけだった昨季から、今季は開幕戦からメンバーに入れたのは僕自身すごくうれしかったです。でもそこでけがをしてしまって、『うわ、やってしまった』と悔しい気持ちもありました」
それでも「長いシーズンなので、焦るのは違うな」と前を向きながら冷静にけがと向き合った。練習場でもピッチの外で焦らずにしっかりと自身の足の状態を確かめながら、そのときを待つ高本の姿があった。
迎えた約1カ月ぶりの出場では、前述したような積極的なプレーで復帰をアピール。キャプテンのTJ・ペレナラも以前に「若い選手には自信をもってプレーしてほしいし、チャレンジしたい選手のサポートをしてあげたい」と話していたとおり、高本のアグレッシブさはBR東京において重要なファクターとなっている。
そして、見据える先は結果。「もっと積極的にできればいいですね。あとはまだトライが取れていないので。まずはトライを取りたい」。若手の成長はチームの重要な財産だ。高本がその先頭を走る。
(藤井圭)
リコーブラックラムズ東京

リコーブラックラムズ東京のタンバイ・マットソン ヘッドコーチ(左)、TJ・ペレナラ キャプテン
リコーブラックラムズ東京
タンバイ・マットソン ヘッドコーチ
「最初に感じたのは、もちろん悔しさです。チャンスをつかみ切れなかったという思いがあります。これまで20回ほど対戦して、勝てたのは1度だけですが、今日は勝つチャンスがあった試合だったと思います。その中で、最後までしっかりとファイトし続けられたことは、チームとして誇りに思います。
この試合では、自分たちを試すという意識で臨みましたが、相手も非常に良いチームでした。簡単に何かを与えてもらえる相手ではないと、あらためて感じています。ただ、今回獲得したボーナスポイントは、今季の結果につながる大きなポイントになると思っています」
リコーブラックラムズ東京
TJ・ペレナラ キャプテン
「相手は日本のラグビーを長くリードしてきた、中心的な存在のチームです。チャンスはありましたが、つかみ切れなかった部分はありました。ただ、その中でもポジティブな要素は多くあったと思います。
先ほどヘッドコーチとも話しましたが、数週間前のコベルコ神戸スティーラーズ(以下、神戸S)戦では大差で敗れました。ああいった試合は、その後のチームに大きな影響を与えることがあります。ただ、自分たちにとって神戸S戦のパフォーマンスは本来の姿ではありませんでしたし、今回も埼玉パナソニックワイルドナイツ戦に向けて、しっかりと準備をして臨みました。
結果に対して悔しさはありますが、チームとして誇れる内容だったと思います。数少ないチャンスは与えてもらえましたが、高いレベルと精度を継続しなければ崩せない相手です。今回の学びとしては、より長い時間、正確にプレーし続けること。その積み重ねが、こうした試合を勝ち切るために必要だと感じています」
──精度も含めて、勝つためには何が足りなかったと思いますか。
「理由はいくつかあると思います。天候やアタックの深さや幅、相手からのプレッシャーなど、さまざまな要因がありました。特に雪の影響は大きく、ボールもかなり濡れていました。ただ、それは変えられない部分です。一方で、幅や深さといった点は自分たちで調整できるところです。その対応が十分ではなかったと感じています」
埼玉パナソニックワイルドナイツ

埼玉パナソニックワイルドナイツの金沢篤ヘッドコーチ(左)、坂手淳史キャプテン
埼玉パナソニックワイルドナイツ
金沢篤ヘッドコーチ
「今日の試合は天候面で非常に厳しい状況でしたし、ラグビーとしては美しい内容ではなかったかもしれません。その中でも、しっかりと勝利をつかめたことは、選手の努力も含めてチームにとって非常に大きな意味があります。選手にも伝えましたが、勝つことは決して当たり前ではありません」
──今季の守備面での変化について教えてください。
「コーチ陣が、よりアグレッシブで攻撃的なディフェンス、そして、そのメンタリティーを選手たちに植え付けてくれています。その点は昨年から大きく変わってきている部分だと思います」
埼玉パナソニックワイルドナイツ
坂手淳史キャプテン
「金沢さんの話したとおりだと思います。天候の影響もあり、勝つのが非常に難しい試合でしたが、1週間しっかり準備してきた中で勝利できたことは良かったです。
勝った上で次に向けて成長し、前進できる点はポジティブですし、一方でチームとして改善すべき点も多く見えた試合でした。そこは全員で取り組んでいきたいと思います」
──昨日から気温が大きく下がりましたが、影響はありましたか。
「昨日は東京も熊谷も暖かかったので、気温が10度近く下がることは想定していましたし、雪が降る予報も出ていました。特に前後半をとおしてボールを持っていない時間帯の動きについては、注意が必要だとチームにも伝えていました。
動き出しの速さやボールへの反応など、そういった部分で相手との差を見いだしながら、自分たちで試合を組み立てていこうと話していました。今日のような難しい試合では、そうした目に見えない細かな部分が差を生むと考えており、そこは強く意識していました」