金メダルを手にした木村を笑わせ、称えたスー(C)Getty Images 言葉の壁を越えた振る舞いが人々の胸を打った。 …

金メダルを手にした木村を笑わせ、称えたスー(C)Getty Images
言葉の壁を越えた振る舞いが人々の胸を打った。
現地時間2月7日、ミラノ・コルティナ五輪のスノーボード男子ビッグエアの決勝が行われ、木村葵来が同種目で初の金メダルを獲得。さらに木俣椋真も銀メダルに輝き、日本勢2人が表彰台に立った。
【写真】日本選手と中国選手の友情を見よ!表彰台での姿をチェック
決勝後に話題を呼んだのは、銅メダルを手にした中国代表のスー・イーミン(蘇翊鳴)の振る舞いだった。
4年前の北京五輪の同種目で金メダルを手にしていた王者は、自らの最終試技後に母国メディア『CCTV』のフラッシュインタビューで「実はトレーニング中に、試合では見せたことがない、もっと難しい技をたくさん決めていた」と敗北に悔しさを滲ませたが、即座に切り替え。順位が確定した直後には木村と木俣を祝福すると、表彰台ではスマホを取り出し、3人で肩を寄せ合って笑顔で記念撮影をする姿を見せた。
連覇ができなかった事実に複雑な想いがないわけではないだろう。それでもライバルと健闘をたたえ合う姿は、スポーツマンシップを象徴するシーンとして観る者に感動を提供した。
表彰セレモニーを終えた後の言葉もスーは秀逸だ。『CCTV』のフラッシュインタビューに改めて応じた21歳は、中国国内で73.75点という採点が「低すぎる」とジャッジに対する批判が出ていることを聞くと、「いや、今日の判定は完全に公平だったと思います」とピシャリ。「今日に関して言えば、自分は100%の力を出し切ったけど、ベストのプレーができなかった」と淡々と振り返った。
さらに試合後の公式会見で「今日は自分のことを誇りに思う」と胸を張ったスーは、「もっと完璧な着地ができていたらスコアも高くなっていたかもしれない」と吐露。その上で、自らを上回った2人の日本人を称えた。
「ただ、採点競技とはそういうものだと思います。このスポーツには不確定要素が多く、『もし、あそこでこうだったら』なんて今さら言えない。実際に試合はもう終わっているので。僕は心から日本人選手たちを祝福したいですね。なぜなら僕らはほぼ毎日、一緒に練習をし、試合をしてきたからです。
彼らを目にする時間は、自分の家族や友人といる時間よりも多かったかもしれない。僕らは試合の喜びや悲しみ、あらゆるプレッシャーを共有してきた。そして今日は彼らだって全力を尽くしたんです。努力するアスリートは皆、尊敬に値すると思う」
現地時間2月16日から始まるスノーボード・スロープスタイルにも出場予定となっているスー。国境を越えたスポーツマンシップを見せた中国人王者への関心は高まりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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