北欧フィンランドに伝わる遊びを起源とする「モルック」が、老若男女で楽しめるスポーツとして広がりを見せている。昨年末には…
北欧フィンランドに伝わる遊びを起源とする「モルック」が、老若男女で楽しめるスポーツとして広がりを見せている。昨年末には人気コミック雑誌でモルックを題材とした連載がスタート。普及活動を展開する埼玉県内の団体は、指導者の育成を急いでいる。
モルックは、木製の棒(モルック)を下手で投げるスポーツで、年齢や性別にかかわらず楽しめる。3~4メートル先に置かれた12本の木製ピン(スキットル)に数字が書かれ、倒れたピンの内容によって得点が決まり、合計50点を目指す。
団体戦は1チーム2人以上で、場所も取らず、屋内外で楽しめる。仲間と戦略を練ったり、相手と駆け引きしたりするのも魅力だ。
2020年7月に一般社団法人の日本モルック協会が設立されると、様々なレベルの大会が催されるようになり、25年に日本選手権が初開催された。同年12月には人気雑誌「コロちゃお」(小学館)で、「もるるる」(作者・やましたれおさん)の連載が開始。運動が苦手な男子小学生がモルックに出会い、成長していく様子が描かれ、反響を呼んでいる。
1月25日、埼玉県深谷市でモルックの研修会があり、地域スポーツの活性化を担う県スポーツ推進委員協議会北部支部のメンバー約60人が集まった。ゲーム形式でプレーをしながら、約2時間、ルールを学んだ。
市スポーツ推進委員協議会の加藤昇会長(75)は「指導者を紹介してほしいという要望も市に寄せられ始めた。パラスポーツとしての普及も目指しており、教えられる人を増やすことが急務だ」と語る。
神川町から講習会に参加した小島武一(たけかず)さん(55)は「ゴルフのアプローチや相手のミスを誘うビリヤードの戦術に似ている。大人から子どもまで楽しめる」と話す。
小島さんら12人の町スポーツ推進委員は昨年9月、「ニュースポーツ三本勝負」と銘打ち、ボッチャ、フロアカーリングと合わせてモルックを紹介する機会をつくった。3日間のイベントで、親子連れから高齢者まで多くの町民がやってきたという。小島さんは「手ごたえ十分。来年度も開きたい」と話している。
日本モルック協会によると、設立時の競技人口は全国で100人に満たなかったが、現在は推計で360万人を超えている。県内でも協会加盟のものを含めモルックを楽しみ、普及に努める団体が増えている。深谷市でも、市民有志による「深谷モルッククラブ」が今年度中にできるという。(エリアリポーター・猪瀬明博)