(6日、ミラノ・コルティナ冬季オリンピック〈五輪〉アイスホッケー) 1―1のまま、試合は残り4分を切っていた。 シュート…
(6日、ミラノ・コルティナ冬季オリンピック〈五輪〉アイスホッケー)
1―1のまま、試合は残り4分を切っていた。
シュート数で上回りながら決めきれない日本を救ったのは、初代表の21歳、FW伊藤麻琴の思い切りの良さだった。
右サイドでパックを受け、迷わず放ったシュートは相手GKの右肩上を射抜いた。日本に勝利を引き寄せる値千金のゴールとなった。
「性格の良い人なので」。飯塚祐司監督は伊藤を、そう評する。直前のドイツ合宿で貪欲(どんよく)にゴールを狙うのではなく、味方に花を持たせるアシスト役に回る場面が多いのが気になっていた。
「視野が広いから、パスコースが見えちゃうのかな」と監督。
しかし、FWに期待するのはゴールだ。フランス戦の2日前、伊藤に諭した。「もっとガツガツ、自信を持ってシュートを打ってほしい」
過去も大舞台で輝いてきた。2020年ユース五輪では日本を金メダルに導くゴール、アシストを量産した。
昨年2月の五輪最終予選でも、フランスとの初戦で先制点を決めてチームを勢いづけた。
五輪デビューをゴールで飾った伊藤は、周りの助言に感謝した。
「たくさんの人に『良いシュートを持っているんだからもっと打て』と言われていたんです」
この日のゴールでシュートへの積極性が増せば、日本の攻撃力は厚みを増す。(稲垣康介)