NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26ディビジョン1 第7節(交流戦…

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン1 第7節(交流戦)
2026年2月7日(土)13:00 駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場 (東京都)
リコーブラックラムズ東京 vs 埼玉パナソニックワイルドナイツ

リコーブラックラムズ東京(D1 カンファレンスB)


リコーブラックラムズ東京の西川大輔選手。15人に満たない規模の県立高校でラグビーを始め、いまリーグワンの舞台に立っている

開幕6連勝中で首位を走る埼玉パナソニックワイルドナイツ(以下、埼玉WK)と対戦するリコーブラックラムズ東京(以下、BR東京)。その対戦で勝利を狙うホストチームで飛躍を誓うのは、昨季出場機会に恵まれずともトレーニングを重ね、直近2試合に先発している西川大輔だ。

中学までは野球少年だった西川だが、右ひじを痛めたことで高校でのプレー継続を断念。豊明高校に進学したタイミングで顧問の誘いによりラグビー部に入部した。しかし、当時のラグビー部は、部員数が常に15人前後という言わば“弱小校”。上級生になれば自身も新入生の勧誘に勤しみ、「たくさんの人に声を掛けました」。体験入部には多く来てくれるものの、「結局入ってくれたのは5人くらい」だった。

3年生最後の大会では15人制で出たいと強く思うも、正規の部員だけではどうしても人数が足りなかった。すでに引退していた陸上部やハンドボール部の助っ人を呼びながら、なんとか15人で試合を行えたという。

進学した中京大学でもラグビーを続けると1年時から試合に絡み、みるみると実力をつけていく。そこでさらなる成長を望んだ西川は、ニュージーランドへの留学を決断。「大学からのツテはなく、とにかく行ってみたいと感じて先生がエージェントを探してくれました」。

本場での経験も相まって、大学卒業とともにBR東京に入団し、現在はラグビーにすべてを打ち込める環境に身を置いている。これまでラグビーのリアルを身にしみて感じた西川がいま伝えたい思いは、“強豪校出身ではなくてもトップを目指せる” という事実だ。

「そこまで強くない高校出身の選手がリーグワンで活躍できるケースは多くないです。でも、そういう選手でも夢は持っていてほしいし、リーグワンまで来てくれたら僕はうれしいんです。だからこそ母校にも教えに行っていますし、まずは僕が憧れられる存在になって、全員がリーグワンでできてなくても、まずは一人でも多くの学生がラグビーをずっと続けていきたいと思ってほしいです」

さらに、自身の経験も踏まえながらトップを目指すためには自らがその道を切り拓く必要があると説く。

「高校でも大学でも、強豪校はバックスやフォワードのコーチが何人もいて監督もいるのが普通かもしれませんが、弱小校はそうではない。ラグビー経験のない人が一人で監督をしていることもあります。そこから上を目指すならば、そういった慣れた環境だけではなく、自分の成長できる環境を探し続ける。そうすれば自分からでも成長していけます。僕もそれでニュージーランドへ行きましたから」

環境を言い訳にせず、常に向上心をもちながらレベルアップできる場を見つけていく。強豪校出身ではない西川が国内最高峰の舞台で戦えている根幹である。

名門校出身選手がそろった埼玉WKを相手に、15人を集めるのもままならなかった高校ラグビー部からはい上がった男が輝きを放つ。そして、BR東京の痛快な“ジャイアントキリング”を演出してくれることだろう。

(藤井圭)