◇米国男子◇WMフェニックスオープン 事前(3日)◇TPCスコッツデール スタジアムコース(アリゾナ州)◇7261yd…

世界1位スコッティ・シェフラーの練習風景を見る

◇米国男子◇WMフェニックスオープン 事前(3日)◇TPCスコッツデール スタジアムコース(アリゾナ州)◇7261yd(パー71)

今季初戦となった2週前「ザ・アメリカンエキスプレス」で、スコッティ・シェフラーは通算20勝目を鮮やかに挙げた。まさに、出る試合すべてで勝ちそうな圧倒的な強さを誇る。

今週は2022、23年と連覇した相性のいい大会でもある。月曜日に会場入りすると、精力的に練習場で球を打っていた。世界ランキング1位の選手はどんな練習をするのか、しばらく観察してみることにした。

ランディ・スミスコーチがいつもそばにいる

そばにはコーチのランディ・スミス氏がいて、時おり2人で会話を交わす。ウェッジなどの短い番手から始め、徐々に長いクラブに移行する。スミス氏は正面や後方、背中側から教え子のスイングを観察していた。シェフラーの体を押さえて直接指導したり、スイング動画を撮って本人に見せたりはしない。7歳からスイングを見るコーチがそばにいるだけで、シェフラーも安心するのだろう。

フェース面の向きを確認

シェフラーが練習中に唯一気にしていたのはグリップだ。ショットを打つ前に、必ずヘッドを持ち上げ、左手一本でクラブを支える動作を行う。左手のグリップ(ウィーク)を確認し、続けてヘッドを見てフェース向きを確かめ、右手を合わせてクラブを下ろして球を打つ。毎ショット必ず確認するということは、それだけ左手のグリップを重要視しているのだろう。

グリップトレーナーを渡される

そう考えながら観察していると、突如、スミス氏が手に持っていたクラブをシェフラーに渡した。以前から使う「グリップトレーナー」(グリップ矯正器具)が装着されたアイアンだ。

左手のグリップを確認する

シェフラーは無言で受け取り、ガイドラインに沿って左手の握り方を確かめ、深くうなずくと器具をスミス氏に返した。言葉は交わされなかったが、「左手のグリップが大事だぞ」という意思が伝わった。これだけスイングが安定している境地に至っては、もはやグリップだけを気にしていればよいのか。あるいは、グリップが常に一定だから再現性の高いスイングが可能なのか――そんなことを考えさせられた。

ザンダー・シャウフェレのグリップトレーナー装着7番アイアン

シェフラーが練習場を離れたあと、今度はザンダー・シャウフェレが、シェフラーと同じグリップトレーナーを装着した7番アイアンを打っていた。練習後にそのグリップを見せてもらうと、シェフラーのものとは異なり、左手の握りがややフック気味だった。

グリップトレーナーは約11ドル前後で売っている練習器具だ。メジャーチャンピオンの二人が使っているなんて、果たしてコスパが良すぎないか…。(アリゾナ州スコッツデール/服部謙二郎)