広島の1軍キャンプに参加している新人5選手が4日、キャンプに入って初めての休日で日南市を観光した。ドラフト5位・赤木晴…

 広島の1軍キャンプに参加している新人5選手が4日、キャンプに入って初めての休日で日南市を観光した。ドラフト5位・赤木晴哉投手(22)=仏教大=は四間半(約8・2メートル)先にある小さな的を弓矢で射抜く「四半的(しはんまと)」に挑戦し、正確性を発揮。書道体験では色紙に「初勝利」と記し、先発ローテ入りを射止めて、プロ初勝利へ突き進む決意を示した。

 張り詰めた空気の中で赤木が「ハッ!!」と大きな声を上げた。その瞬間に放たれた矢は的の中心を射抜いた。他の新人たちから「お~~~」というどよめきの声が湧き上がる。最終的に4本放って、すべて的を射た右腕は「とりあえず真ん中に。野球と一緒で、ど真ん中に放ちました」と満面の笑みを浮かべた。

 キャンプに入って初めての休日を迎えた新人5選手は日南の観光地へと繰り出した。向かった先は安土桃山時代から明治時代初期まで飫肥(おび)城を中心とする城下町として栄えた飫肥だ。「九州の小京都」と称され、歴史的建造物が数多く残る地区である。

 余興として南九州の武将の間で行われていた「四半的」に挑戦。弓矢で約8・2メートル先にある約13・6センチの的を射抜く伝統芸だ。もちろん赤木自身も初体験。「最初は閉じる方の目も分からなかった」と苦笑いを浮かべ、風格の漂う指導員から熱が入った指導を受ける場面もあった。

 周囲には報道陣を含めて多くの見物人。指導員の鋭い視線も受けつつ、矢を放つと、次々と的の中心部分を射抜いていった。「結果でちょっとモノを言わしたって感じですね(笑)」。緊迫する場面でも結果を残す強心臓ぶりが際立った。

 飫肥藩の藩校として使われていた「振徳堂」で行われた書道体験では「初勝利」と筆でしたためた。「あまりきれいではないけど、動いている感じで、イキイキしてるように見える」とポジティブさも全開。「1年目はまず、1軍の舞台で初勝利を挙げられるように頑張っていきます」と決意を新たにした。

 第1クールが終わった今キャンプはここまで2度ブルペン入り。「慣れない環境で、いろんなところで気を張ったりして全体的に疲れてるなって感じ」と素直に打ち明けるが、立ち止まるわけにはいかない。「まずはケガなく。そして1軍に残れるように」と前を向く。

 今後はブルペン入りの回数を重ねながら10、11日の紅白戦登板へ調整していく。「バッターと対戦して自分の何が足りないかを肌で感じて、そこをしっかり自分で練習して埋めていけるように」。先発ローテ入りの期待がかかる右腕。「四半的」で垣間見せた強いメンタルと正確性も武器にアピールしていく。

 ◆四半的(しはんまと) 名前の由来は、的までの距離(4間半=約8.2メートル)、弓と矢の長さ(4尺半=約1.36メートル)、的の直径(4寸半=約13.6センチ)がすべて「四半」であること。高齢者や女性も気軽に楽しめ、日南市の無形文化財にも指定されている。

 ◇赤木晴哉(あかぎ・せいや)2003年10月5日生まれ。大阪府出身。191センチ、86キロ。右投げ右打ち。投手。天理高から仏教大に進み、25年度ドラフト5位で入団。153キロ超の直球が魅力で、高いリリースから投げ下ろす長身右腕。背番号38。年俸700万円(推定)。