ミラノ・コルティナ五輪(6日開幕)のスノーボード男子ビッグエア代表、“スピンマスター”荻原大翔(ひろと、20)=TOK…

 ミラノ・コルティナ五輪(6日開幕)のスノーボード男子ビッグエア代表、“スピンマスター”荻原大翔(ひろと、20)=TOKIOインカラミ=が、同種目の日本男子初の表彰台となる金メダルに挑む。3日は会場で公式練習に臨み、「横6回転半を出して優勝できたら」と世界最高回転の超大技を繰り出すと宣言。決勝は7日(日本時間8日未明)で、日本選手団のメダル第1号の可能性もある。

 初の五輪でも、荻原はガンガン攻め抜く。午後6時から約2時間、気温マイナス5度のナイター公式練習で気持ちを高ぶらせた。「決勝ではトゥエンティースリー(横6回転半技)を出して優勝できたら。やりたいことを決めて圧倒的に勝てればいいな」と超大技で勝負すると豪語。五輪種目入りした18年平昌大会から3大会目で、待望の日本男子初のメダリスト誕生を誓った。

 難条件でも、自分の武器を信じて戦う。キッカーと呼ばれるジャンプ台から水平飛距離20~30メートルの技が多いが、今大会はその台が小ぶりだと感じる選手は多い。助走でもスピードに乗りにくく、高く飛んで披露する高回転技には不利な状況だ。ライバルの多くは「5~5回転半技」が勝負どころと考える中で、荻原は「みんなは厳しいと。自分もちょっと厳しいと思うが、絶対無理ではなさそう。上に立って、どう回ったらいいか、イメージしている」。2度ほど転倒もあったが、感触は確かにつかんだ。

 荻原に不可能はない。9歳の時、世界最年少で横3回転技に成功し、衝撃を与えた。当時から回転速度が人よりたけていたという。13歳で横4回転技に最年少で成功するなど次々に記録を更新し、“スピンマスター”の異名がついた。昨年、初出場した冬季Xゲームでは横6回転半する「バックサイド2340メロン」を世界で初めて決めて制し、今年1月にも再び決めて連覇。ギネス世界記録にも認定された回転数で五輪に弾みをつけてきた。

 冬季最多18個のメダルを獲得した22年北京大会を超える成績を目指す日本選手団は、ビッグエア(BA)男子が先陣を切って日本時間6日未明に予選に臨み、決勝は8日未明。スピードスケート女子3000メートル、ノルディックスキー・ジャンプ女子個人ノーマルヒルも同日に予定されるが、荻原が日本勢のメダル第1号の可能性もある。「自分は“1番”や“初”というのが好きなので、そこはしっかり取りたい」。練習後には仲間と雪上でキャッチボールをする余裕もあった。大注目の一戦で再び世界を驚かせ、勝ち切る。(宮下 京香)