春の訪れを告げるセンバツ大会(第98回選抜高校野球大会、3月19日開幕)の出場32校が決まった。昨年も、甲子園でたくさん…

春の訪れを告げるセンバツ大会(第98回選抜高校野球大会、3月19日開幕)の出場32校が決まった。昨年も、甲子園でたくさんのヒーローが誕生したが、今年のセンバツで活躍が期待されるヒーローを紹介していきたい。

 春夏合わせて9回の甲子園優勝を誇る大阪桐蔭(大阪)のトップバッターは、背番号2の藤田 大翔捕手(2年)が務める。珍しい「1番捕手」は、昨年秋の近畿大会準々決勝の天理(奈良)戦で2ランを放った。この試合はチームで9安打10得点を挙げて6回コールド勝ち。事実上、センバツ出場を確実にする4強入りを決めたゲームで、強豪相手からのコールド勝ちに貢献した。

 2打席目まではともに二ゴロに打ち取られていたが、3打席目に一振りで実力を見せつけた。やや真ん中高めの甘い直球をフルスイング。打球は一気に左翼フェンスを越えた。相手投手も打たれた瞬間、打球を見ることもなく下を向いたほど。完璧にとらえた本塁打に、藤田も胸を張ってダイヤモンドを一周した。

 173センチで76キロ。現代の高校生からすれば、決して恵まれた体格ではないが、秘めたパンチ力はハンパない。右打席に立って投手がモーションに入ると、グッと左肩を入れてトップを作る。投手からはっきりと背番号2が見えるほどに上半身をひねる。このひねりが生み出すパワーを打球に乗り移らせる。

 大阪桐蔭時代は「1番捕手」も務めた、現オリックスの森 友哉捕手を思い出させる。藤田本人も、もちろん憧れの存在だという。西谷監督もクリーンアップを打たせてもいいというほど評価は高いが、思い切りの良さを買って1番に起用しているという。身長は低くとも、パワーと積極的な打撃に将来性を感じさせる。

 昨年もマスクをかぶって好投手をリードした経験がある。春夏ともに甲子園を逃した苦い思い出を払拭するためにも、センバツで攻守ともに積極的なプレーを見せ、大先輩の捕手に少しでも近づくつもりだ。